インド準備銀行(RBI、同国の中央銀行)は8日、暗号資産に対し、禁止を志向する政策を引き続き支持する姿勢を示した。
RBIは、銀行や金融機関に対し、暗号資産および民間発行のステーブルコインへの一切の関与を禁じるよう求めている。
インド中銀が暗号資産禁止に傾く理由
RBIは暗号資産のリスクを繰り返し警告しており、ロイターが今週確認した文書によると「禁止を志向する政策」を主張している。RBIは、デジタル資産を規制された金融システムの外に置くよう求めている。関係者は、金融機関への波及リスクの抑制が目的と述べている。
この姿勢は、2018年にRBIが実質的に暗号資産取引を禁止した政策について、裁判所が無効とした際に敗れた論争を再燃させるもの。以後、デジタル資産はグレーゾーンに置かれてきた。
インドの銀行は現在、暗号資産との取引が認められている。しかし、RBIによる度重なる警告を背景に、大手行の多くはこの分野から距離を置いている。
この分離方針は、世界的な警戒感と同調する動き。ただし、多くの国は現在、隔離ではなく規制重視の姿勢をとっている。
政府統計では、暗号資産取引者は約3900万人。税務当局の推計によれば、5月末時点でデジタル資産の保有額は約21億ドルに上る。
ステーブルコインと海外取引、課題浮き彫り
RBIは、法定通貨に連動したトークンであるステーブルコインにも警鐘を鳴らしている。外国通貨建てのステーブルコインは通貨主権を脅かすとし、ルピー連動型トークンは政府の通貨収益の減少や、市場混乱時の安定性低下につながると指摘する。
さらに、ステーブルコインを認めれば、保有資産を法定通貨に交換する必要性が低下し、暗号資産の利益の把握や課税が困難になると付け加えた。
税務当局は海外取引所や個人向けウォレットも追跡面での課題と警告。これらのチャンネルは真の所有者の特定を困難にさせている。ルピー建ての個人間取引も課税所得の追跡を難しくする要因。
すでに納税遵守率は低迷している。2023年3月までの1年間に暗号資産を取引した64万5000人のうち、納税申告したのは4分の1未満。暗号資産の利益には30%の税率を課し、各取引ごとに1%の課税がなされている。
今後数カ月、政府がRBIの禁止志向を法制化するか、暗号資産をグレーゾーンのまま維持するかが注目される。
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