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暗号資産(仮想通貨)ファイルコイン(FIL)の特徴や将来性について徹底解説

17 mins

ヘッドライン

  • ファイルコインは、ブロックチェーン技術を活用して安全な分散型ストレージネットワークを提供し、ユーザーにストレージを貸し出すことで報酬を与えます。
  • データの信頼性とアクセス性を向上させ、従来の中央集権型ストレージシステムに対する強力な代替手段となります。
  • 革新的なモデルにより、クラウドストレージ市場に大きな変革をもたらす可能性があります。

暗号資産ファイルコイン(FIL)は、分散型ストレージネットワークの先駆者として注目されています。従来の中央集権型ストレージシステムに対し、ファイルコインはブロックチェーン技術を利用して安全かつ効率的なデータ保存を実現します。ユーザーは自分のストレージを貸し出すことで報酬を得ることができ、同時にデータの信頼性とアクセス性を向上させます。本記事は、ファイルコインの特徴やその将来性について詳しく解説します。


ファイルコインとは?


出典:Filecoin TL;DR

ファイルコインは、分散型ストレージネットワークを提供するプロジェクトであり、ブロックチェーン技術を活用してデータの安全かつ効率的な保存を実現しています。ファイルコインネットワークでは、ユーザーがストレージを提供し、その対価としてFILトークンを受け取ります。この仕組みにより、データの信頼性とアクセス性が向上し、従来の中央集権型ストレージシステムに対する代替手段として注目されています。

ファイルコインの技術的特徴

IPFS技術

ファイルコインは、IPFS(InterPlanetary File System)技術を基盤に構築されています。IPFSは、コンテンツアドレス方式を使用してデータを保存し、特定のデバイスやクラウドサーバーに依存しない永続的なデータ参照を可能にします。これにより、データの冗長性と信頼性が向上します。日本では、法務省の地図XMLアダプトプロジェクトにIPFSが活用されています。このプロジェクトでは、65GB以上の大きなデータの保存・配信が行われており、IPFS技術がいかに実用的であるかを示しています。

プルーフ・オブ・レプリケーション(PoRep)

ファイルコインのネットワーク上でデータを保存する際に、データが正確に保存されていることを証明するプロセスです。マイナーは保存したデータに証明書を付与し、ブロックチェーン上に紐づけます。

プルーフ・オブ・スペースタイム(PoSt)

保存されたデータが継続的に保管されていることを証明するプロセスです。マイナーは定期的にランダムに選ばれたストレージに対してデータの維持を証明する必要があります。

ファイルコインのトークンエコノミクス

FILトークンの分配

ファイルコインのFILトークンは、ネットワークの経済圏を支える重要な要素です。最大供給量は20億トークンであり、そのうち10%が資金調達に充てられ、残り70%がマイニング報酬として分配されます。この仕組みにより、ネットワーク参加者はストレージを提供することでFILトークンを獲得し、サービスの品質を保証しています。

出典:コインゲッコー

FILトークンの分配は以下のようになっています:

  • マイニング報酬: 70%(ストレージマイニング55%、マイニングリザーブ15%)
  • 開発元のProtocol Labs: 10.5%
  • ファイルコイン財団: 5%
  • PLチームと貢献者: 4.5%
  • 資金調達: 10%(2017年のSAFTが7.5%、残り2.5%)

トークンの用途

FILトークンは、ストレージの取引や報酬として使用されます。ユーザーはストレージを提供することで報酬を得る一方、データを保存したいユーザーはFILトークンを支払ってストレージを利用します。この仕組みにより、ネットワーク全体の経済活動が促進されます。また、トークンの使用により、ネットワークの安全性と信頼性が確保されます。ストレージプロバイダーは、データを正確に保管する義務を負い、これを怠るとペナルティが課されます。

FILトークンは以下の用途に使用されます:

  1. ストレージ取引:ユーザーはデータを保存するためにFILトークンを支払い、ストレージプロバイダーはデータを保管します。
  2. 報酬:ストレージプロバイダーはデータの正確な保管に対して報酬としてFILトークンを受け取ります。
  3. ガス料金:ネットワークのトランザクションを実行するために必要な手数料としてFILトークンが使用されます。

ファイルコインのユースケース

NFT.Storage

NFT.Storageは、ファイルコインを利用してNFTのコンテンツとメタデータを保存する分散型ストレージソリューションを提供しています。これにより、NFTの信頼性と永続性が保証されます。

ショア財団とインターネットアーカイブ

スティーブン・スピルバーグ監督によって設立された非営利組織びショア財団とインターネットアーカイブは、ファイルコインを利用してコンテンツのバックアップを行っています。これにより、重要なデータの保存と保護が実現されています。

Democracy’s Library

Democracy’s Libraryは、インターネットアーカイブが収集した米国の大統領政権ごとのデータセットをファイルコインを用いて保存しています。これにより、これらの重要な公共データが信頼性を持って保存され、後世にわたってアクセス可能になります。

ファイルコインの将来性

データ市場の成長

出典:Messari

2024年第1四半期には、ファイルコインのストレージ市場が成長しました。アクティブな取引は前四半期比で9%増加し、利用率は23%に上昇しました。ストレージ容量は14%減少しましたが、2000以上のクライアントがデータをオンボードしており、そのうち508は1000TiB以上の大規模データセットをオンボードしています。

FVMの成長とDeFiエコシステム

ファイルコイン仮想マシン(FVM)の導入から1年が経過し、DeFiエコシステムは引き続き成長しています。2024年第1四半期には、PythとUniswap V3がFVM上でローンチされ、ファイルコインエコシステム内の主要なツールおよびサービスプロバイダーであるGLIFへの預金は2倍以上に増加しました。3月31日までに、FVM上に3400以上のユニークなコントラクトがデプロイされ、TVLは6億ドルを超えました。

企業採用とDePINパートナーシップ

ファイルコインは、企業の採用を増やすことと、長期的にはアイドル状態のコンピュート資源を活用するDePIN(分散型物理インフラネットワーク)パートナーシップの開発に注力しています。分散型コンピュートプラットフォームであるio.netは、2023年12月にファイルコインのストレージプロバイダーから1500台のGPUを取り入れ、GPUコンピュート能力を増強しました

FVM(ファイルコイン仮想マシン)

出典:FVM

ファイルコイン仮想マシン(FVM)は、ファイルコインネットワークにスマートコントラクト機能を提供します。これにより、データの保存、取得、および計算が自動化され、新しいユースケースがと生まれます。FVMは、WebAssembly(WASM)を基盤としており、EVMなどの他の仮想マシンとの互換性も確保しています。これにより、開発者は既存のツールやスマートコントラクトを容易に移植することができます。

  • WebAssembly(WASM)は、ウェブブラウザで高性能なアプリケーションを実行するためのバイナリ形式の命令セットです。WASMは、JavaScriptと同様にブラウザ上で動作し、さまざまなプログラミング言語で記述されたコードを効率的に実行することができます。

FVMの導入により、Uniswap V3が2024年第1四半期にFVM上でローンチされました。これにより、開発者はFilecoinエコシステム内でETHやUSDCを利用できるようになりました。さらに、バイナンスはFVM統合後にFILの預金を開放しました。スシスワップはファイルコインと提携し、AxelarとCelerによるインターチェーンコミュニケーションに活用しています。

24年のロードマップ

2024年のファイルコインのロードマップは、エコシステムの成長と進化に向けた重要なステップを示しています。以下の三つの主要な目標があります。

出典:Filecoin TL;DR
  1. 有料取引への移行の加速:ファイルコインのプロバイダーが有料サービス(ストレージ、リトリーバル、コンピューティング)を増やすことを支援し、ファイルコインへの現金流入を促進します。これは、ハードウェアの持続可能な資金調達をサポートするために重要とみなされています。
  2. オンチェーン活動の増加:ファイルコインは単なるストレージ層ではなく、安定したキャッシュフローを持つ経済圏を構築することを目指しています。これにより、新しいユースケース(プログラム可能なサービス、キャッシュフロー周りのDeFiなど)が可能になります。これらのサービスの確立とアプリケーションの増加は、ファイルコインが「リアルワールド」サービスを提供できることを証明します。
  3. ファイルコインを不可欠にする:ファイルコインを多くのチームにとって不可欠な存在にすることが重要です。これは、チェーンアーカイビング、コンピューティングの統合、人工知能などのテーマを活用することを含みます。より多くの参加者がファイルコインを自身のストーリーの重要な部分として使用することで、エコシステム全体が活性化します。

実現に向けた具体的な指標として、有料取引で保存されたデータの総量とそのUSD価値、オンチェーンでの契約呼び出し数、アクティブなファイルコインアドレス数、オンチェーンでの支払い量などがあります。

価格予測と市場展望

Year |Maximum price of FIL |Minimum price of FIL
2024$8.79$5.129
2025$16.251$5.57
2026$17.57 $13.699
2027$43.031$26.68
2028$53.78$41.95
2029$80.68$62.93
2030$187.325$93.66
2031$224.79$175.33
2032$337.18$263.00
2033$404.62$315.60
2034$536.00$332.32
2035$657.51$407.65
FIL 価格予測

ファイルコインの価格は、市場の需給バランスや投資家の期待によって変動します。BeInCryptoのFILの価格予測によると、長期的には、2025年には16.25ドル、2030年には187.32ドルに達すると予測されています。一方で暗号資産業界の著名アナリストとしても知られるアーサー・ヘイズ氏は、中期的にAI関連の需要がFILの価格を100ドルに押し上げる可能性があると述べています。ファイルコインを筆頭とする分散型データストレージサービスは、AIの需要が高まるにつれて、必要性が高まると指摘されています。

FIL国内暗号資産取引所にも上場しており、OKcoinJapanGMOコインで購入ができます。海外取引所で購入にあたっては、国内取引所で特定の暗号資産を購入したのちに海外取引所へ送金し、ステーブルコインに換金したのちに購入するという流れが必要になります。

まとめ

ファイルコインは、分散型ストレージネットワークとしての特性と、ブロックチェーン技術による高いセキュリティを兼ね備えています。将来的には、クラウドストレージ市場における重要な役割を担い、データの保存とアクセスのあり方を変革する可能性があります。FILトークンの経済圏の発展とともに、ファイルコインの採用はさらに拡大していくことが期待されます。

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Shota Oba
国際関係の大学在籍中に国内ブロックチェーンメディアでのインターンを経て、2つの海外暗号資産取引所にてインターントレーニング生として従事。現在は、ジャーナリストとしてテクニカル、ファンダメンタル分析を問わずに日本暗号資産市場を中心に分析を行う。暗号資産取引は2021年より行っており、経済・社会情勢にも興味を持つ。
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