ピーター・シフ氏は27日、ビットコイン強気派に対し「マイケル・セイラー氏率いるストラテジー株ではなく、ビットコインそのものを保有すべきだ」と改めて主張した。ストラテジーは先週、MSTR株を5億4450万ドル相当売却した一方、新たなビットコイン購入は実施していない。シフ氏は、同社のビットコインイールドが5月下旬の13.3%から4.5%へと約66%低下した点を問題視している。
ストラテジーのビットコインイールドが低下し続ける理由
ビットコインイールドは一見複雑だが、実際はシンプルである。1株あたりMSTRの裏付けとなるビットコイン保有量を示す指標にすぎない。
新株を発行してビットコインを買わなければ、この数字は下がる。先週まさにそれが起こった。
ストラテジーはMSTR株式を542万9160株売却し、5億4450万ドルを調達。8-K 開示文書によると、ビットコインは全く追加購入していない。
保有ビットコインは84万3775BTC。イールドは5月3日時点で9.4%だったが、5月25日には13.3%に上昇。その後、シフ氏は4.5%まで下落したと指摘する。
「きょうMSTRが7%上昇した理由は何か。セイラー氏の最新の動きで年初来ビットコインイールドは4.5%に低下した。このイールドは5月25日には13.3%あった。わずか2カ月で66%減だ。このペースなら2026年にはビットコインイールドがマイナスになる。強気ならビットコイン自体を保有するのが最善だ」とシフ氏は呼びかけた。
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この点に気づいた人は少ない。ストラテジー自身も第1四半期の報告書でこの結果を警告していた。
「…もし当社が保有ビットコインを上回るペースで潜在希薄化後発行済株式数を増やせば、1株当たり純資産(BPS)とBTCイールドが減少、あるいはマイナスとなる…」― ストラテジー 2026年第1四半期決算より
つまり、新株発行とビットコイン追加購入がかみ合わなければイールドはマイナスに転じる。BeInCryptoはMSTR投資家が直面するトレードオフについて月曜日にすでに報じていた。
2500万ドルの自社株買いは効果が限定的
ストラテジーは自社の優先株式「STRC」の一部も買い戻した。STRCは年12%の現金配当が設定された特別株式。理論価格は100ドルに設計されているが、ストラテジーは平均86.52ドルで取得。2500万ドルを投じ、28万8930株を消却した。
これで年間の配当負担は概算で350万ドル圧縮できる。
だが全体規模と比べるとわずかな効果にとどまる。ストラテジーは年間配当と借入金利で約17億6000万ドルの支払い義務があると、6月29日に開示している。今回の自社株買いの圧縮効果は0.2%未満。
追加で9億7500万ドル分も買い戻せる枠が残る。ただし、新たなSTRCは100ドル未満では発行しない。現金準備金による自社株買いも不可。今後はビットコインを売却して資金捻出の可能性がある。
木曜日に注目すべきポイント
現金保有残高が急拡大している。6月28日の25億5000万ドルから、7月26日には37億5000万ドルに増加。配当支払い期間は17.4カ月から25カ月分に拡大した。
一方ビットコインの状況は厳しい。ストラテジーの平均取得コストは1BTCあたり7万5476ドル。ビットコイン現行価格はおよそ6万4762ドルであり、含み損は約89億ドルに上る。
すでに損失が計上されている。第1四半期の純損失は125億4000万ドル、1株当たり38.25ドル。第2四半期決算は7月30日木曜日の取引終了後に発表予定。この決算では正式なビットコイン利回りが示される見通し。この数字がシフ氏の見解を裏付けるか否かが明らかになる。
ただし、全員が同氏の意見に賛同しているわけではない。投資家のアンドリュー・ウェブリー氏は、優先株によって現状では2.1年分の支払いが新規調達なしでカバーできていると指摘する。ビットコインを活用した企業財務におけるこれまでで最大の前進と評価する。
一方、価格に疑問を呈する声もある。元ゴールドマン・サックスのクレジット専門家は、STRCは13%のミスプライスの可能性があると主張する。6月の調査では、大半の保有者がSTRCを額面以下で取得していることが判明した。
シフ氏は引き続きゴールド推奨派であり、長年のビットコイン批判者でもある。今回の指摘はセイラー氏への批判であり、考え方を変えたわけではない。本当の試練は木曜日に訪れる。ストラテジーはSTRCを100ドルまで戻せるのか、またそのコストを普通株主が負うことになるのか。








