パイネットワークがテストネット上で初のスマートコントラクトを起動し、ブロックチェーンにサブスクリプション機能を導入した。パイは現在0.17ドル前後で取引されており、強気派が再び押し上げたい主要なフィボナッチ抵抗線を大きく下回る水準にある。
今回の導入により、eコマースやストリーミングなど各種サービス向けに定期課金機能が追加された。コミュニティのセンチメントは慎重ながらも楽観的な方向に転じつつあるが、日足チャートは数か月にわたる下落後も依然として中立的な構造を維持している。
サブスクリプション型スマートコントラクトがPiのユーティリティを底上げ
2026年4月17日、パイネットワークがテストネットで初のスマートコントラクト機能を発表した。今回のリリースではサブスクリプション(定期課金)対応に主眼を置き、これは多くのブロックチェーンが円滑な導入に苦戦した領域である。
利用者は、一定の課金期間中にコントラクトが引き落とす予算枠を承認できる。資金は課金が実施されるまではウォレット内に留まる。
この設計により、ERC-4337などのアカウント抽象化標準で求められる全面的な前払いが不要となる。また、EIP-1337のようなイーサリアムの過去提案で見られた繰り返し署名の手間も排除した。パイは、オンチェーンでの定期課金においてよりクリーンな仕組みを提供すると位置付けている。
「パイ・リクエスト・フォー・コメント2(PiRC2)」は現在、GitHubにて開発者レビューが実施されている。外部の監査機関による審査も進行中で、本番稼働前に検証が行われる方針。
コミュニティでは今回の発表を実用的な事例と結びつけて評価する投稿も見られる。具体的には、ストリーミングサービス、生成AIツール、デジタル会員権、eコマース、地域型コマースなどが想定対象として挙げられた。これは、パイコイン需要を投機的取引ではなく、継続性のある現実サービスに結びつけようという意図の現れである。
開発者への訴求点は規模感にある。パイは1800万人超のKYC認証済みユーザーを有すると主張しており、推進派はこれを即座に利用可能な顧客層と位置付ける。
ヴィンセント・マクフィリップ博士は、スマートコントラクト導入によりパイの機能がイーサリアムに一段と近づくと述べ、今回のリリースが持続的な転換点になる可能性があると指摘した。市場もそれを注視していると述べた。
ただし、ステーキングやDeFi、dAppに伴うリスクについては、若いエコシステムとして警戒の声も上がる。教育や外部監査の徹底が安全な展開に大きく左右することになる。
本契約は現時点でテストネット上に限定されている。本番環境への展開は監査結果やPiRC2に対するフィードバックに左右されるため、これが当面の進展期待を規定する要素となる。
パイ価格、0.18ドルのフィボナッチ抵抗直下で推移
パイはBitgetで0.1699ドルで取引されており、0.236フィボナッチリトレースメント(0.1823ドル)の直下に位置する。フィボナッチ指標の起点は2025年9月22日の高値(0.3527ドル)、下限は2026年2月6日の安値(0.1297ドル)である。
0.236水準がパイが突破すべき最初の壁となる。0.1823ドルを明確に上回って日足を終えれば、0.382リトレースメント(0.2149ドル)への道が開ける。
さらにその先には、0.618リトレースメント(0.2675ドル)が控える。この水準は過去の反発高値によって形作られた強い需給ゾーンであり、回復すれば複数月にわたる下落トレンドからの初めての本格的な脱却となる。
一方、下値支持線は0.15ドル付近に位置する。これを割り込めば、2月の安値(0.1297ドル)を試す展開となり、さらなる下落局面が確定する。
相対力指数(RSI)は40台半ばで推移している。この水準はモメンタムが中立域にあることを示しており、買い圧力・売り圧力ともに明確な偏りは見られない。
4月を通して出来高は大きく減少している。下落が続く中での低出来高は、一般的に蓄積期とも取れるが、単なる関心の低下を示す場合もある。本番ローンチ日が確定するなどの明確な材料があれば、出来高拡大の契機となる。
サブスクリプション型スマートコントラクトの導入は、市場参加者が織り込みつつある基礎的材料である。こうした新機能がパイに資金流入を促すかどうかは、本番展開のタイミングと、パイオニアらによるテストネット審査への参加状況にかかる。
0.27ドル超えとなれば、市場バイアスは上昇傾向に転じる。これは2025年末以降続く下落パターンを否定することにもつながる。一方、0.15ドルを明確に下回れば、なお売り方が主導権を握っていることが確認される。





