バイナンス共同CEOのリチャード・テン氏は15日、イラン産原油の不正取引を巡り米当局が進める約6100万ドルの暗号資産の没収手続きについて、バイナンスを被告とする訴訟ではなく、同社の不正行為も指摘されていないと述べた。
米ニューヨーク州南部地区の連邦検察当局は14日、制裁対象となっているイラン産原油のブラックマーケット取引から得られたとされる暗号資産約6100万ドルについて、没収を求める民事訴訟を提起した。米当局によると、関連する暗号資産はバイナンスの口座を経由して移動していたという。
米司法省の訴状が主張する内容
米司法省(DOJ)によると、中国企業2社のブレスド・トラストとヘクサ・ホエールがバイナンスの取引口座を利用し、原油収益のマネーロンダリングを行ったという。BeInCryptoは月曜日に没収申立書について報じた。
ブレスド・トラストは資産運用会社、ヘクサ・ホエールは商品仲介業者を名乗っている。検察によれば、エンティティAと呼ぶウォレット群がイラン石油資金で15億ドル超の資金移動を行った。
一部資金は、米国がテロ組織に指定しているイラン・イスラム革命防衛隊(IRGC)にも渡ったと、訴状で指摘している。
この措置は米国のショーン・バックリー副連邦検事が発表した。バイナンスは被告として名前が挙がっておらず、民事没収申立ては、裁判所が認定するまで事実とは限らないとされる。
バイナンス側の主張
テン氏は、バイナンスは制裁違反に対しゼロトレランス(容認しない)であり、制裁対象者との取引も許可していないと述べた。
同氏は、この問題が数か月前に浮上して以来、当局と協力し、不正資金のリスクを検知した口座は凍結してきたとも説明した。
「もし当業界を利用し違法行為を企てるなら、われわれは発見し、排除し、当局へ引き渡す」 と、テン氏は投稿で述べた。
テン氏は3月、バイナンスによるイラン関連のマネーロンダリング疑惑について、米上院の主張は虚偽で中傷的だと反論していた。バイナンスは2023年、米国の制裁違反を認め、43億ドルの制裁金を支払っている。
この案件はニューヨーク南部地区連邦地裁で係属しており、裁判官が没収の可否を判断する。











