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リップル、不動産のトークン化で実証実験|香港CBDCパイロット試験

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米リップル社CBDC(中央銀行デジタル通貨)アドバイザーのアントニー・ウェルフェア氏が7日、同社が不動産資産のトークン化に注力しているとツイッター上で発言した。ウェルフェア氏は6月末にルーマニアで開催されたフィンテック・カンファレンスUNCHAINで、香港のCBDCであるデジタル香港ドル(e-HKD)、不動産のトークン化、分散型融資プロトコルを組み合わせたユースケースを発表。その際、不動産資産のトークン化にも取り組んでいると述べていた。

不動産のトークン化が成功すると、不動産資産における取引プロセスの簡素化、流動性の向上、市場範囲の拡大など様々なメリットが見込めることから、今後の開発動向に注目が集まるとされている。

リップル、CBDCパイロット試験で香港当局と連携

リップル社のブルックス・エントウィッスルMDは、「CBDCはブロックチェーン技術の有用性を示す上で強力な事例となるだろう」と2月時点で述べており、20カ国以上の中央銀行とCBDCの運用技術について議論中であることが明らかとなった。

5月に入り、リップル社は香港金融管理局(HKMA)によるCBDC「デジタル香港ドル(e-HKD)」プロジェクトに参加を表明。同社のパブリック・ブロックチェーンXRPレジャー(XRPL)に改良を加えた、プライベート版のCBDCプラットフォームを提供するかたちで、このパイロット試験に協力していた。この時、パイロット試験の一環として、不動産資産のトークン化に関するユースケースの展開が発表されていた。

デジタル香港ドル(e-HKD)とは:
香港のリテール向けCBDC。香港金融管理局は銀行やIT企業と協力してデジタル香港ドルを開発しており、オンライン、店舗、対面での支払いが想定される。

リップルが目指す不動産のトークン化とは|他社事例を紹介

不動産のトークン化とは、物理的な不動産を担保する暗号資産(仮想通貨)トークンの作成を意味する。不動産資産に裏付けられた暗号資産トークンの普及は、多くのメリットをもたらすとされている。従来の不動産投資では、支払いに長期間を要し、複雑な書面手続きや参入コストの高さなどがネックとなっていた。不動産のトークン化が実現すると、投資プロセスの大幅な簡略化と投資機会の増加が見込めると言われている。

2022年には、ソラナ(SOL)基盤のDeFi(分散型金融)不動産投資プロトコルParclが登場。高利回りが期待される米国内の不動産へとブロックチェーン上のトランザクション一つで投資参入が可能となり、話題となった。

他にも有力なWeb3の不動産投資プラットフォームとして、Direct Property Africa Token(DPAT)が挙げられる。DPATではNFTトレード機能も提供しており、ユーザーはNFTを購入することで、アフリカ全土の主要な土地、不動産、インフラ開発プロジェクトへの投資が可能となっている。

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Shunsuke Saito
青森県出身。2021年に暗号資産(仮想通貨)投資を開始後、22年よりライターとして従事。国内暗号資産メディアにてライター・編集を経て、23年3月、BeInCrypto(ビーインクリプト)にジャーナリストとして参画。ビットコイン、NFT、PoSノード、DeFiなどへの投資経験を持つ。
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