レイヤー2ネットワークのStarknetが発行するトークン「STRK」が急騰した。CoinGeckoのデータによると、10日に前日比35％上昇した。市場では、同様に創業者を共有するZcash（ZEC）の動向との関連を指摘する声が上がっている。
StarknetとZcashは、プライバシー技術を重視する理念を共有しており、両プロジェクトの結び付きが投資家心理を刺激したとみられる。Zcashの高まりが、STRKの上昇に拍車をかけた格好だ。
SponsoredStarknetとジーキャッシュの連携、STRKに再注目
STRKの取引量は10日、ほぼ5億ドルに達し、その後8億3216万ドルに拡大した。一方で、11日にはSTRKトークンは0.169ドルで取引され、過去24時間で5%の上昇を示している。
この上昇は投資家がStarknetがZcashの次の進化形として注目し始めたことに伴う。プライバシーテクノロジーを特定のレイヤー-1から拡張可能でプログラム可能なレイヤー-2の環境へと進化させている。
ZcashとStarknet: プライバシーとスケールの融合
Zcashはプライベートトランザクション向けにゼロ知識証明（ZKP）を導入し、暗号資産界で最強のプライバシーレイヤーを築いた。
今やStarknetはSTARK証明を基に、それらのZcash証明を直接オンチェーンで検証し、プライバシーをレイヤー2のスピードで自然に機能させることが可能。
Sponsored Sponsored「Zcashは最強のプライバシーレイヤーを築いた。Starknetは最速の証明システムを築いた。共にプログラム可能なプライバシーをL2スピードで実現している。Zcashは暗号化された金庫として残り、Starknetはその上に速くてプログラム可能なレイヤーとなる」とアナリストのDjaniが説明した。
この協力関係により、ユーザーはZECをStarknetに移動させ、DeFi、ゲーム、またはAIエージェントで完全にシールドしながらプライバシーを保って展開できる。
これはTornado Cashのようなアプリレベルのプライバシーツールから、プロトコルレベルで機密性を埋め込む構造的なアップグレード。
「精神的後継者」という物語
この二つのエコシステムの関連性についての推測は、ZcashとStarkWare（Starknetの親会社）の共同創業者であるエリ・ベン＝サッソンがスケーラビリティと相互運用性の高い層で同じビジョンを継続していることをトレーダーたちが強調した後、より一層高まった。
Sponsored Sponsored「なぜSTRKがZEC取引の継続ではないと言えるのか。STRKの共同創業者はZECの共同創業者でもある。STRKはL1からプログラム可能なL2環境へとプライバシーテクノロジーを効果的に拡張している。StarknetのネットフローはArbitrumに次いでL1/L2で最も高い」とDeFi研究者のアボカド・トーストが書いた。
一方で、他の暗号資産アナリストと研究者たちはStarknetをZcashのベータ版と捉え、この仮説に信憑性を与える。
この比較は「Ztarknet」の仮説に新たな関心を呼び起こし、かつてはトレードオフと見なされていたプライバシーとスケーラビリティが、共有の暗号インフラを通じてついに融合していることを示唆する。
Sponsored資本流入と投資家の慎重姿勢
一方で、Starknetは過去1カ月で最も強力なパフォーマンスを見せたエコシステムの一つとなっている。全てのL1およびL2の中でネット流入はArbitrumに次いで2番目。
この資本回転は、技術スタックとZKロードマップに対する信頼の高まりを示している。しかし、CryptoRank.ioのデータによれば、来週に1億8900万ドル相当のSTRKがリリースされる予定で、その一部の2%の月次解除スケジュールが短期の勢いを弱める原因となるかもしれないとして、投資家たちは警戒を続けている。
この懸念は、90%のトークン解除が価格を押し下げるという最近の報告と一致している。それでも需要の上昇が持続すれば、解除イベントからの売り圧力を相殺する可能性がある。
特に、成長物語がプライバシーとスケールの両方に結びついているStarknetが流動性と開発者を引き付け続ける限り。
