決済大手Stripeが、業界の先駆者であるPayPalの全部または一部の買収を検討していることが明らかになった。米Bloombergが現地時間24日、関係者の話として報じた。Stripeは同日、自社の評価額が1590億ドル(約24兆円)に達したことを公表しており、PayPalの時価総額400億ドルを大きく上回る財務基盤を背景に、決済業界における大型再編が現実味を帯びてきた。
協議は初期段階、買収対象は未確定
関係者によると、非公開企業であるStripeはPayPalまたは同社の資産買収について予備的な関心を示している段階で、協議は初期段階にあるという。買収が実現するかどうかは不透明であり、両社ともコメントを控えている。
報道を受け、PayPalの株価は24日の取引で約7%上昇した。同社の株価は近年低迷しており、2021年の高値から約80%下落している。年間1兆9000億ドルの取引量を処理するStripeの潤沢な資本力と、4億4000万人の顧客基盤を持つPayPalの結合は、決済業界の勢力図を大きく塗り替える可能性がある。
ステーブルコイン事業の統合も焦点
今回の買収検討で注目されるのが、両社のステーブルコイン事業である。PayPalは2022年にドル連動型ステーブルコイン「PayPal USD(PYUSD)」を発行し、現在の時価総額は約40億ドルに成長している。一方、Stripeは昨年、ステーブルコイン発行ツールを開発するBridgeを11億ドルで買収するなど、暗号資産決済分野への進出を加速させている。
Bernsteinのアナリスト、Harshita Rawat氏は、Stripeが特にPayPalのBraintree部門に関心を持つ可能性を指摘しており、同部門の価値を100億ドルから150億ドルと評価している。また、JPモルガン・チェースやアメリカン・エキスプレス、プライベート・エクイティ企業なども潜在的な買収候補として名前が挙がっている。