フィデリティのジュリアン・ティマー氏は、「インベストメント・クロック」が「真夜中を過ぎた」と指摘した。金融環境が引き締まる中、利益主導の上昇が鈍化しつつある。2018年と2022年が同様の局面であったと警告する。
フィデリティのインベストメント・クロックは、金融環境と利益成長率を図式化したもので、現状はわずかに引き締まっている。ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のデータによれば、アナリストはS&P500の第3四半期の利益成長率を30.6%と予想する。
なぜ緩やかな金融引き締めが今、効き始めているのか
ティマー氏(フィデリティ・グローバルマクロ担当ディレクター)は、10月11日までのチャートデータを用い、Xにこの指標を投稿した。
「わずかな金融引き締めが進み、インベストメント・クロックは“真夜中を過ぎた”と見られる。これにより、利益主導の価格上昇も抑制され始めている。」
ジュリアン・ティマー氏(フィデリティ) (X投稿)
横軸は金融環境の過去52週間の履歴と比較したスコアを示す。プラスの値は通常より引き締まった状態を意味する。2022年10月以降の市場動向を示す黒い線は、現在ゼロの右側で終わる。
こうした中、米国債利回りも上昇した。10年債利回りは10月1日に5.34%を付け、2002年初以来の高水準となった。FRBは9月に利上げを実施した。これは2023年以来初の引き上げである。
CME FedWatchによると、10月8日時点で10月のFRB利上げ確率は約18%に達した。ゴールドマン・サックスは次回の利上げを12月と予想する。
利益成長率30%で2022年のパターンを上回れるか
2022年には、バリュエーションが縮小する中でも利益は上昇した。ヤルデニ・リサーチによれば、将来利益は6.2%伸びた一方、投資家が支払う倍率は30%低下した。
S&P500は同年1月3日から10月12日にかけて25.4%下落した。倍率低下が主な要因だった。同様に、2018年も9月20日の高値から12月24日の安値まで19.3%下落したと、ある投資家のレターが算出している。
ティマー氏は9月のフィデリティ・ノートで2022年との類似性に言及した。一方で、今回は過去30%近い利益成長が、より大きな緩衝材となり得るとも指摘した。
今後注目されるのは、10月28日のFRB決定と決算発表シーズンである。S&P500は10月6日に7800台で過去最高値を記録したとロイターは報じている。
したがって、10月初めに10年債利回りが5%を超える状況下、利益成長がバリュエーション縮小を上回れるかが焦点だ。









