ブルームバーグが7日、報じたところによれば、ウォール街の大手金融機関が、リンクトイン上でデジタル資産関連の求人を相次ぎ掲載している。暗号資産ネイティブ企業が人員削減を進め、業界全体が長期の低迷局面にあるなかで、暗号資産人材にとって伝統的金融(TradFi)側が「受け皿」としての存在感を強めている。
JPモルガン・チェース、ブラックロック、シティグループ、モルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカ、フィデリティ、ジェフリーズといった大手各社は、いずれも上級レベルの暗号資産関連ポジションを募集している。中には基本給が最大30万ドルに達する職位もあるという。
ウォール街による「ハイブリッド人材」獲得競争
ただし応募者には純粋な暗号資産の経歴だけでは不十分という条件が加わった。銀行や運用会社は現在、ブロックチェーンの専門知識と銀行・証券業界の経験を併せ持つ人材を求めている。ハイブリッドな経歴として、コンプライアンス、リスク管理、規制市場 などが重視される。
「本当に重要なのはドメイン領域の重なりだ」と、JPモルガン・アセット・マネジメントでデジタルおよびトークン化資産のグローバル・プロダクト責任者を務めるポール・プジビルスキ氏の発言として、ブルームバーグが報じている。
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シティグループのデジタル資産プラットフォーム・エンジニアリング責任者ポストは、基本給が最高30万ドルでトップに位置する。バンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレー、フィデリティ、ジェフリーズがリストを補完する形だ。
これらの求人には、上級エンジニアリングや金融犯罪対策、システム信頼性、暗号資産株式調査に関する業務が含まれる。
「解雇ラッシュ」に対する明るい材料
ブルームバーグは、この採用活動を、長引く業界低迷の中での数少ない明るい材料だと分析している。コインベース・グローバルは大規模な人員削減を実施し、他の暗号資産ネイティブ企業にも同様の削減の波が広がっている。
こうした企業を離れる従業員にとっても、規制された銀行や運用会社への転職は履歴書の防衛策となる。これらの企業では、現金ボーナスや株式付与も報酬に含まれる。これらが合わさることで、掲示された基本給の上限を大きく上回る職も少なくない。
一方で、暗号資産ネイティブ企業の報酬体系は多くがトークン付与を重視している。トークン市場が低迷する中、その価値評価はより困難になっている。
ウォール街の現金比率の高い報酬体系は、上級エンジニアやプロダクトリーダーにとってより予測しやすい選択肢となっている。
「大手金融でデジタル資産の専門家募集。暗号資産とブロックチェーンに精通し、Degen文化を理解し、トラディショナル金融の知識もあり、“Boomer語”も流暢であることが必須」とETFアナリストのエリック・バルチュナス氏が冗談めかして投稿した。
この求人動向は、ネイティブ企業が事業を縮小する中でも、大手機関による暗号資産への統合が広がっていることを示す。銀行がこの掲載ペースを来週以降も維持するかが注目点である。
戦略的な人材獲得と恒常的なデジタル資産部門の形成は、根本的に性質が異なる。









