トランプ米大統領は19日、暗号資産取引所Hyperliquidについて、米国内で規制に完全準拠した形で事業を展開できるよう、米規制当局が取り組んでいると明らかにした。これを受け、同取引所のネイティブトークンであるHYPEは数時間で6%以上上昇した。
トランプ氏は19日、ホワイトハウスで開いた暗号資産・テクノロジー企業の幹部らとの会合で発言した。米国内でのHyperliquidの事業展開に向けた取り組みを主導しているのは、米商品先物取引委員会(CFTC)のマイケル・セリグ委員長であると説明した。
トランプ米大統領「セリグ委員長がハイパーリキッドの米国進出を後押し」
シンクレアの報道によると、ホワイトハウスにはコインベース、リップル、ナスダックの幹部が招かれていた。米証券取引委員会(SEC)のポール・アトキンス委員長やセリグ委員長も出席した。
トランプ米大統領は発言の中で、主要な分散型パーペチュアル先物取引所であるハイパーリキッドを特に取り上げた。同プラットフォームは米国ユーザーを制限対象としており、利用規約に基づきアクセスをブロックしている。
「マイク(セリグ委員長)も、ハイパーリキッドを米国に完全に準拠かつ合法的な形で導入しようと取り組んでいると聞いている」とトランプ米大統領は語った。
一方、セリグ委員長は規制上の道筋について、木曜日に詳細を明らかにするとしている。
このタイミングは偶然ではない。CFTCは8月20日、ワシントンで初となるイノベーション諮問委員会を開催する。議題は暗号資産、生成AI、予測市場などを含む。
この動きの下地は数カ月にわたり築かれてきた。ハイパーリキッド・ポリシーセンターとウォレット事業のPhantomは7月にCFTCへ共同で請願書を提出し、DeFiプロトコルに従来型取引所の規制を適用しないよう求めてきた。
HYPE価格はどう反応するか
市場は直ちに反応した。HYPEは過去24時間で6%以上上昇し、本稿執筆時点で68.19ドル近辺で推移している。
HYPEの時価総額は現在およそ151億ドルとなり、全暗号資産中10位にランクインしている。HYPEは今年5月に初めてドージコインを抜き、トップ10入りを果たした。
米国内での合法的な展開はセンチメントを超える影響を持つ。米国のトレーダーは世界最大のデリバティブ市場を形成しており、オンショアでのアクセスは新たな取引量や手数料をハイパーリキッドのエコシステムにもたらす可能性がある。
しかし依然として反発も根強い。CMEグループやNYSEの親会社ICEは、同プラットフォームに対し、不正操作や制裁リスクへの懸念からより厳格な規制監督を求めてロビー活動を行っていると報じられている。
コンプライアンス上の問題も未解決のままである。登録義務、本人確認手続き、レバレッジ制限は、非カストディ型かつオンチェーン型オーダーブックには容易に適用できない。
木曜日の委員会開催が直近のカタリストとなる。セリグ委員長が具体的な条件を示すのか、原則のみ提示するのかが、HYPE価格の今後を左右しそうだ。









