大手決済会社のVISAは4日、Web3技術を活用した新しい顧客エンゲージメントソリューション「Visa Web3ロイヤリティエンゲージメントソリューション」を立ち上げた。同サービスは、ブランドがデジタル世界で顧客との関係を強化するためのもので、ゲーム化されたギブアウェイ(プレゼント企画)や拡張現実(AR)の宝探しなど、没入型プログラムを提供する。
VISAの新ソリューションはSmartMedia Technologiesによって提供され、Web2とWeb3の技術を組み合わせた企業向けプラットフォームを通じ、、デジタルウォレットを利用し、顧客に対する報酬を提供できるようになる。これにより、旅行やスポーツなど様々な分野でのバーチャル、デジタル、リアルワールドの体験が可能になる。
VISAのキャスリーン・ピアース-ギルモア氏は「新しいデジタルロイヤリティソリューションにより、ブランドは顧客の取引だけでなく、積極的なエンゲージメントに対しても報酬の提供が可能となる。これにより、セキュアでシームレスなデジタルおよびリアルワールドの体験が可能になる」と述べた。
現状77%以上人々がリアルワードでの体験を重視している
同社が発表した調査によれば、消費者の期待は変化しており、従来のポイントベースの特典を超えた新たな報酬を求めている。77%以上の消費者がリアルワールドの体験を重視し、60%が好みに合わせたカスタマイズされた体験を求めている。
SmartMedia Technologiesのタイラー・モービアスCEOは「VISAとのパートナーシップにより、ロイヤリティとエンゲージメントの未来を革新する。私たちのWeb3プラットフォームは、消費者との接点を提供し、モバイル決済ファーストの世界でブランドと消費者間の価値交換を再定義する」と語った。
SmartMedia Technologiesは、Web3を活用して顧客エンゲージメントを強化するプラットフォームを提供。ARゲームや仮想体験を通じた報酬プログラムを実現し、ユーザーは専用モバイルアプリ「SmartMedia Wallet」でトークンや報酬を管理できる。主要提携先にはアメリカン・エキスプレスやバーバリーがある。
決済会社×Web3技術の統合
VISAは、ブロックチェーン技術を活用した決済ソリューションの開発に注力している。23年9月には、ソラナチェーン版USDコイン(USDC)を用いたクロスボーダー取引の高速化を目的としたパイロットプログラムを開始。8月にはイーサリアム(ETH)ブロックチェーン上のガス代の支払いにクレジットカードを使用する実験を行い、法定通貨決済に関するユーザー体験の向上を図った。
送金・決済大手のペイパル(PayPal)は23年8月、独自の米ドルステーブルコイン「PYUSD」をローンチした。決済大手マスターカードは同年10月Web3ウォレット企業との協業に向け模索を開始。同社では、ステーブルコインによるオンチェーン決済や、格安の取引手数料や高速決済を実現するブロックチェーンのネットワークを活用したグローバル規模のカード発行を想定している。
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