ケビン・ウォーシュ氏が金曜日、ジャクソンホールで初めて米連邦準備制度理事会(FRB)議長として基調講演を行う。ビットコイントレーダーが抱く唯一の疑問は「今回も2022年8月の再来か」だ。
その答えは過去8年にわたる価格データにある。実際にビットコインに影響を与えたのは1度のみだった。
パウエル氏の2022年講演はビットコインに何をもたらしたか
ジェローム・パウエル氏は2022年8月26日に登壇した。物価高対策に率直な姿勢を示し、市場への緩和策を提示しなかった。
この日、ビットコインは2万1518ドルから2万230ドルへ下落。1日で6%安となった。S&P500も同日に3.4%下落した。
8月28日時点でビットコインは講演前水準から9%安となった。これがトレーダーが再発を警戒するパターンである。
8年分のデータが示す2022年の異例性
BeInCryptoは2018年以降のジャクソンホールでのFRB議長講演とビットコインの動きを分析した。
中央値は1%高だった。8回のうち7回は変動幅5%以内に収まった。唯一2022年だけがこのレンジを下回り、8年間で唯一の2%以上の下落となった。
発言内容だけが理由ではない。2023年の講演も強気だったが、ビットコインの下落は0.4%にとどまった。2022年が特に波乱となった背景は「意外性」だ。相場は緩和期待で臨んだが、実際は景気悪化の覚悟を突きつけられた。
緩和志向の年も必ずしもビットコインが買われたわけではない。パウエル氏の2025年発言後には1.3%安となり、数日で反発が失速した。
ウォーシュ氏が強気発言に転じる余地も
強気路線もなお現実味がある。7月のFOMCでは政策金利を3.50%~3.75%に据え置いたが、3人の委員が利上げ票を投じた。
8月公表の議事要旨でも、利上げリスクが依然意識された。
背景は物価高だ。7月のインフレ率は3.4%にとどまり、9月のFOMC利上げも依然として五分五分の公算。
今週のジャクソンホール・シンポジウムを前に、ウォーシュ氏は本命視できない。5月の就任以降、金利についてほとんど発言していないため、何を語るかが市場を大きく動かす要因になりうる。
ウォーシュ氏は金曜日を「方向性を示すよりも視野を広げる機会」と位置付けている。
「特に会合や記者会見が増える中で、短期的なことばかりにとらわれがちだ……もしできることなら、ワイオミング州ジャクソンの高地の空気のもとで、大きな問いにも光を当てたい」ケビン・ウォーシュ氏、7月29日記者会見 議事録
ビットコイン(BTC)は本稿執筆時点で7万9093ドル付近で推移、過去24時間でほぼ横ばい。8月21日までの1週間では23%上昇した。トレーダーは金曜日までのビットコイン値動きに注目できる。
次の金融政策決定会合は9月15日と16日。過去の動向は「小幅な変動」が基本シナリオであることを示す。一方、2022年のケースは大幅な変動リスクも示唆する。









