ビットコイン(BTC)は9日、2024年4月24日付近に予定されている半減期まで200日を切った。半減期によりマイニングによるブロック報酬は6.25BTCから半分の3.125BTCに減額される。
ビットコインの半減期とは、ビットコインの発行量が半減するイベントのこと。これは、ビットコインのブロックごとにマイニングされる報酬が半減することを意味する。ビットコインの半減期は、ブロックチェーン上で特定のブロックがマイニングされた時点で発生。半減期は約4年ごとに発生し、これはビットコインの総発行量が約2,100万枚に達するまで続く。半減期が起こることで、ビットコインの供給量が制限され、価格が上昇する可能性があるとされている。
暗号資産取引所最大手バイナンスのチャンポン・ジャオCEOは半減期に関して9日、「過去の動きを基に未来を確定的に予測するのは難しいが、半減期が近づくと、過去3回の半減期から鑑みて、市場の注目度が増し、その後1年間で価格が最高値を更新する可能性がある」との見方を示した。
米国の投資ファンドパンテラキャピタルは、半減期の477日前が価格の底であり、半減期後は平均で480日間上昇するとの分析を公開。もし同様のパターンが続くと、来年の半減期前のビットコイン価格は1枚あたり3万5000ドル、半減期後は14万8000ドルに達する可能性があるとした。パンテラキャピタルのダン・モアヘッドは「ビットコイン供給の半減に伴い、価格上昇は避けられない」と述べ、強気の立場をとった。このほかにも英スタンダートチャート銀行も2024年末までのビットコイン価格が12万ドルに達するとの見解を示している。
半減期前後にかけて審査期限を迎えるビットコインETF
ビットコインの半減期を前後に、米国証券取引委員会(SEC)のビットコイン現物ETFの承認が焦点となる。元ブラックロックのマーティン・ベドナル氏とVanEckのスティーブン・シェーンフェルド氏はこのほど、SECがスポットビットコインETFの承認を次の3〜6か月で行う見込みとの立場を示した。ブルームバーグのジェームズ・セイファート氏も、2024年までにビットコインETFが95%の確率で市場デビューすると評価している。
一方、アーク・インベストとスイスの21シェアーズは5月にビットコインETFの申請を行い、審査期限は24年1月10日と設定されている。ビットコインETFの市場導入は暗号資産セクターにも大きなインパクトをもたらすとされ、専門家はビットコインETF市場が今後10年で30兆ドルに達すると見ている。
ビットコインの近況と今後
ビットコインは第3四半期、年初来最高値となる3万1000ドル台を超えられず前四半期比で11.1%減となった。ビットコインはイスラエルでの紛争勃発などを受け市場に緊張感が走ったものの現在は2万7845ドルで取引されており、前日比0.3%減となっている。大手金融機関バンク・オブ・アメリカの指摘によれば、現在米国債は売られすぎの状態となっており、過去の米国債の売られ過ぎた動きは、暗号資産を含む金融市場での大きな変動のサインとなっているという。同社のアナリストは月5日の「The Price of Money」ノートで、国債が200日移動平均から5%以上低く取引される状況が、過去の大きな市場イベントの前触れとなったため警戒が必要との見解を示した。
ビットコインはこのほど、ZeroSyncのゼロ知識証明ベースのビットコインヘッダチェーンクライアントを実装した。3月からの開発を公表しており、開発団体はGeometry ResearchとStarkWare Industries氏から支援を受けている。同プロジェクトはStarkwareのCairo言語に基づき、ブロックチェーンのダウンロードなしにネットワーク状態の確認が可能となる。ZeroSyncの検証システムにより、クライアントは全てのブロックヘッダをダウンロードするのではなく、ヘッダチェーンの証明だけでビットコイントランザクションの即時検証ができるようになる。同システムによりビットコインのTPS(1秒あたりの取引量)が改善されると見られる。
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