暗号資産取引所のCrypto.comの19日のレポートによると、23年の暗号通貨所有者は34%増加し、同年1月の4億3200万人から12月には5億8000万人に増加した。ビットコイン(BTC)のオーナーは33%増の2億9600万人、イーサリアム(ETH)は39%増の1億2400万人に達し、それぞれ全投資家の51%、21%を占めた。
同社は、ビットコインの成長は、Bitcoin Ordinalsプロトコルの導入とビットコインETFの開発が主因とした。これにより、ビットコインネットワーク上でNFTと代替トークンのミントが可能になった。ETHの成長は、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)ブロックチェーンへの移行後、ステークされたETHの引き出しが可能になったイーサリアムの上海アップグレードに起因する。
市場は23年全体で堅調な成長を示し、特に23年4月のイーサリアム上海アップグレード後はETHの価格上昇とネットワーク活動の増加が見られた。一方で同レポートでは、オンチェーンユーザーが現在も暗号通貨を保有しているとの仮定や、取引所間での預金流れの一貫性、OTC取引やオンチェーン取引未経験者の捉えづらさなど、いくつかの制限事項に基づくものとした。
金融大手のモルガン・スタンレーはこのほど、公開したレポートで、米ドルの国際金融システムにおける支配的な地位は、地政学的変化や米国の負債の増加に伴い、再考されつつあると指摘。ビットコインを含むデジタル通貨初期採用が徐々に進み、将来的に主流化するとみている。このため、グローバル市場と金融技術の変革に対応する戦略の適応がグローバル投資家にとって重要となると指摘した。
半減期・ETF・AIの台頭など複合的要因から暗号通貨の保有率の増加を見込む
ビットコインを筆頭とする暗号資産は24年に半減期、ETF、AIの台頭などの複合的要因からさらなる保有率の増加が期待される。ゴールドマン・サックスのマシュー・マクダーモット氏は24年、ブロックチェーン技術と規制進展による市場成長を予測していた。ビットコインとイーサリアムのスポットETF承認は機関投資家の参入促進につながると見ている。また、デジタル資産が効率化やリスク低減に寄与することが認められ、伝統的な金融機関も積極的にこの分野に参入していることを指摘した。
ビットコインは13日、4月22~23日に予定されているビットコインの第4回半減期まで100日を切った。コインゲッコーのデータによると、4回目の半減期までの残りブロック数は1万3038ブロックである。英暗号資産運用会社コインシェアーズの13日の報告によると、半減期後のビットコイン平均生産コストは約3万7856ドルに達する見込みだ。
ダボスでの世界経済フォーラムで幹部らが米CNBCに22日語ったところによるれば、ブロックチェーンは人工知能(AI)モデルが訓練されているデータをチェックし、バイアスや誤情報の問題を避けるために使用できる可能性があるという。
Crypto Council for InnovationのCEOであるシーラ・ウォーレンは、ブロックチェーンベースのAI訓練データ台帳がこの技術にとっての「決定的な用途」になるかもしれないと述べた。同氏は「AIの検証とAIシステム内のチェックとバランスは、実際にブロックチェーンによって駆動され、支えられると思う」と付け加えた。
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