暗号資産(仮想通貨)取引所のBybitは24日、暗号資産市場における小売・機関投資家ポートフォリオに関するレポートを公開した。
調査によれば、ビットコイン(BTC)については、1月に現物上場投資信託(ETF)が承認された後に価格が5万ドルを超えるも、機関投資家は2023年12月を機にビットコインの保有を減らし、イーサリアムのポジションの増加を始めたという。同社は4月のビットコイン半減期を控え、ビットコインからイーサリアムへの資金移動が短期的なものか、中期的な戦略かは明らかではないとした。
イーサリアム(ETH)に関しては、23年9月から機関投資家の関心が高まり、1月にはポートフォリオの40%を占めている。Dencunアップグレードに対する期待が高まっており、これがイーサリアムのレイヤー2(L2)におけるトランザクションコストを削減することが期待されている。一方で機関投資家はL2に対して慎重な姿勢を示しながらも、zkEVM技術の進歩は注目されているとした。また、イーサリアム現物ETFの米国証券取引委員会(SEC)による承認が24年末までに承認される見込みがあるとした。
JPモルガンの22日の分析によれば、半減期とDencunはすでに市場価格に大部分反映されており、イーサリアムETFの承認可能性は50%とされているとした。申請社の1つであるヴァルキリーはイーサリアムETFの承認には1から2年の期間が必要であると見ている。
JPモルガンはさらに、2月は株同様、小売投資家の暗号資産への関心が増加し、市場のラリーに寄与した可能性がある。同社は2月の価格相場は個人トレーダーの衝動的な行動によるもので、機関投資家や市場基盤によるものではないと指摘していた。
機関投資家、暗号資産ポートフォリオの80%をビットコインとイーサリアムに
調査によると1月31日時点で、機関投資家のポートフォリオはビットコインとイーサリアムに80%集中しており、23年9月から大幅に増加。ビットコイン40%、イーサリアム40%、ステーブルコイン15%、その他のアルトコインに5%を割り当てられている。一方、小売投資家はビットコインとイーサリアムへの投資が全体の35%に留まり、アルトコインやステーブルコインへの分散が見られると指摘した。ソラナ(SOL)に関しては、機関投資家も小売ユーザーも保有を続けておらず、その保有比率は一桁台にとどまっているとした。
ミームコインやAI関連銘柄などは注目が集まるも利益確定が見込まれるため注意が必要
アルトコインに関しては、23年10月と11月に高いリターンを得たしたのち、機関投資家は23年12月にポジションを縮小し、1月にはさらに半減。同社はVIPユーザーと小売ユーザーも同様にアルトコインのポジションを減らしており、資金は主にビットコインとイーサリアムに移動しているとした。
Bybitはさらに、機関投資家はミームコイン、AI関連銘柄、BRC-20トークンなどの高リスクなカテゴリからほとんど撤退し、レイヤー1(L1)、DeFi、メタバース銘柄への投資を継続していると主張。これらのトークンは23年に大幅リターンを記録したが、機関投資家は高リスクな賭けを好まない傾向にあると述べた。これらのトークンについて24年に注目が集まるも、利益確定が見込まれるため、注意が必要であると指摘した。
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