アービトラム(ARB)は、イーサリアムのスケーラビリティを向上させるレイヤー2ソリューションで、Optimistic Rollup技術を活用し、低コストかつ高速な取引を実現します。ARBは国内外の取引所で取引可能で、OKCoinJapanやbitbank、Binance Japanなどの中央集権型取引所(CEX)に加え、海外CEX、分散型取引所(DEX)でも取引できます。
本稿では、アービトラムの特徴と買い方、取引方法について初心者投資家にもわかりやすいように詳しく解説します。
アービトラム(ARB)とは?
アービトラム(ARB)は、イーサリアムのスケーラビリティを向上させるレイヤー2ソリューションであり、Optimistic Rollup技術を活用してトランザクションをオフチェーンで処理し、コストと速度を最適化しています。Arbitrum One(DeFi向け)とArbitrum Nova(ゲーム・ソーシャル向け)の2つのネットワークを提供し、用途に応じた最適な環境を実現しています。2023年3月に導入されたガバナンストークン「ARB」は、Arbitrum DAOを通じた意思決定に使用され、供給量は最大100億枚、年間最大2%のインフレ率が適用されますが、初回のインフレ開始は2025年3月15日に延期されました。さらに、2025年2月には新たなセキュリティ強化策としてBOLDプロトコルを導入し、不正なトランザクションへの異議申し立てが可能になりました。これにより、アービトラムはイーサリアムのセキュリティを維持しつつ、高速で低コストな取引を実現するプラットフォームとして進化を続けています。
関連記事:アービトラム(ARB)とは? 低コスト&高速取引処理できるL2スケーリングソリューション
ARBを取り扱っている国内暗号資産取引所

アービトラム(ARB)は、以下の国内暗号資産取引所で取り扱われています。
- OKCoinJapan: 2023年8月28日より、国内で初めてARBの取り扱いを開始しました。
- bitbank: 2023年12月14日より、ARBの取り扱いを開始しています。
- Binance Japan: 2023年11月にARBの取り扱いを開始しました。
ARBを取り扱う国内取引所の比較表
項目 | OKCoinJapan | bitbank | Binance Japan |
---|---|---|---|
取引手数料 | メイカー:0.02%~0.07% テイカー:0.06%~0.14% | メイカー:-0.02% テイカー:0.12% | メイカー:0.10% テイカー:0.10% |
スプレッド | 約3.3% | 約5%以下 | 約0.1% |
日本円入金手数料 | 無料(振込手数料は自己負担) | 銀行振込手数料は顧客負担 | 無料(振込手数料は自己負担) |
日本円出金手数料 | 400円~1,320円(出金額による) | 550円(3万円未満) 770円(3万円以上) | 110円 |
暗号資産送金手数料 | 通貨ごとに異なる(例:BTCは0.0005~0.02 BTC) | 0.0006 BTC | 通貨ごとに異なる(例:BTCは0.0004 BTC) |
ARBの取引形式と手数料の違い
販売所形式
販売所形式では、取引所が直接取引の相手となるため、スプレッドが広くなり手数料が割高になる傾向があります。簡単に取引できるのがメリットですが、コストが高くなりやすいため注意が必要です。
取引所形式
一方、取引所形式ではユーザー同士が直接売買を行う仕組みになっており、スプレッドが狭く、手数料も比較的安くなります。コストを抑えたい場合には、取引所形式での取引が推奨されます。
これらの取引所を利用することで、国内で安全かつ効率的にARBの取引を行うことができます。
関連記事:Fテンプルトン、トークン化マネー・マーケットファンドをアービトラムに導入
国内の中央集権型取引所(CEX)でのARBの購入方法|OKJ編

OKJの公式サイトまたはアプリにアクセスし、アカウントを作成します。登録後、本人確認(KYC)を完了します。これには身分証明書や住所確認書類が必要です。
入金(デポジット)

アカウントに資金を入金します。入金方法は、銀行送金、クレジットカード、または他の暗号資産の送金が一般的です。入金した資金がアカウントに反映されるまで待ちます。
取引ペアの確認

「ARB/JPY」や「ARB/BTC」など、取引に使用したいペアを検索します。ARBと交換したい資産(例:JPY、BTC)を選択します。現物取引(スポット取引):現在の市場価格で購入します。指値注文(リミットオーダー):自分が希望する価格で購入を設定します。
アービトラムの購入

必要な数量を入力し、「購入」をクリックまたはタップして注文を確定します。注文が完了すると、ARBがあなたのウォレットに反映されます。
アービトラムの海外中央集権型取引所(CEX)選び
ARBのような暗号資産は、国内取引所での取り扱いが限られているため、海外の中央集権型取引所(CEX)を利用するのも選択肢の一つです。ここでは、アービトラムの取引に適した取引所と、Bybitを活用した具体的な購入手順について詳しく解説します。
おすすめの取引所
Bybit
- 概要: 初心者にも優しい設計と高いセキュリティを備えた大手取引所。
- 特徴: フィアット通貨での暗号資産購入が可能で、取引手数料は約0.1%。
- 利点: 日本語に完全対応しており、直感的な操作性で初心者でも簡単に利用できる。
KuCoin
- 概要: 豊富な銘柄を取り扱い、高水準のセキュリティを誇る取引所。
- 特徴: 取引手数料は0.1%と低コストで、ステーキングやレンディング機能も充実。
- 利点: 流動性が高く、多種多様な暗号資産の取引が可能。
BingX
- 概要: シンプルな操作性と多彩な取引機能を備えた取引所。
- 特徴: マージントレードを含む幅広い取引オプションを提供。
- 利点: 初心者から上級者まで対応し、豊富な銘柄を取り扱っている
取引所を選ぶ際は、自分の投資スタイルや目的に合ったプラットフォームを選び、安全性を最優先に取引を行うことが重要です。
関連記事:レイヤー1とレイヤー2は何が違うのか?
海外の中央集権型取引所(CEX)でのARBの購入方法|Bybit編
以下は、Bybitを使ってアービトラムを購入する具体的な手順です。
国内取引所の口座を開設

日本国内の暗号資産取引所(例: bitFlyerやCoincheck)で口座を開設し、暗号資産(例: XRP)を購入します。これにより、日本円を暗号資産に交換できます。
海外取引所Bybitのアカウント作成

Bybitの公式ウェブサイトにアクセスし、アカウントを作成。登録後、本人確認(KYC)を完了させます。
国内取引所からBybitへ暗号資産を送金

国内取引所で購入したXRPをBybitに送金します。Bybitのアプリで「資産」タブを開き、XRPの入金先アドレスを確認後、国内取引所から送金手続きを行います。
BybitでXRPをUSDTに変換

Bybitのアプリで「XRP/USDT」ペアを選び、成行注文を利用してXRPをUSDTに交換します。
USDTでARBを購入

Bybitの検索バーで「ARB」を検索し、「ARB/USDT」ペアを選択します。成行注文を使い、USDTを利用してFILを購入します。
この手順を完了することで、アービトラムを安全かつ効率的に取得することができます。購入後は取引所内で保管するか、専用のウォレットに移動してセキュリティを高めることが推奨されます。
分散型取引所(DEX)の選び方
アービトラムの取引には、以下の分散型取引所(DEX)が利用可能です。
Uniswap
- 概要: イーサリアム上で動作する代表的な分散型取引所(DEX)で、ERC-20トークンの取引をサポート。
- 特徴: AMM(自動マーケットメイカー)モデルを採用し、ユーザーは流動性プールを介してトークンを交換可能。
- 注意点: アービトラム(ARB)は通常のERC-20トークンとして取引可能だが、適切なネットワーク設定が必要。
SushiSwap
- 概要: Uniswapのフォークとして誕生したDEXで、マルチチェーン対応により多様なトークンの取引が可能。
- 特徴: 流動性提供やステーキング機能を備え、ユーザーは追加の報酬を得ることができる。
- 注意点: アービトラムの取引には、Arbitrum Oneネットワークを利用する必要がある。
PancakeSwap
- 概要: バイナンススマートチェーン(BSC)上で動作する主要なDEXで、BEP-20トークンの取引をサポート。
- 特徴: 低手数料かつ高速な取引が特徴で、流動性提供やファーミングを通じて報酬を得ることが可能。
- 注意点: アービトラムを取引するには、BSC上で発行されたラップドトークン(Wrapped ARB)が必要。
関連記事:暗号資産(仮想通貨)の「ブリッジ」とは?初心者投資家にもわかりやすく解説
DEXでのARBの買い方|Uniswap版
Uniswapを利用するには、Ethereumネットワークをサポートするウォレットが必要です。以下に、Uniswapの基本的な使い方を説明します。
ウォレットを接続する

Uniswapの公式サイトにアクセスし、右上の「Connect Wallet」をクリックします。
ウォレットを選択する

サポートされているWeb3ウォレット(例:MetaMask)を選択します。アービトラム(ARB)の取引には、Ethereumネットワークに対応したウォレットが必要です。また、WalletConnectを利用すれば、多くのウォレットと接続でき、モバイルアプリではQRコードをスキャンすることで簡単に接続できます。
次に、ブラウザまたはモバイルアプリ上でウォレット接続を確認します。ウォレットを接続した後、Uniswapでトークンを交換(スワップ)できるようになります。
交換する暗号資産を選択する

交換したい暗号資産を選びます。トークン名またはアドレスで検索することが可能です。
交換したい暗号資産の数量を入力する

スワップに使用する暗号資産の数量を入力すると、受け取るトークンの量が自動的に計算されます。例えば、ETHをARBに交換する場合、ETHの量を入力すると、受け取るARBの量が表示されます。
内容を確認し、スワップを実行する

レートや受け取る数量を確認し、スワップを実行します。Uniswapを使えば、ARBの購入が簡単に行えます。ただし、ETHを使ったARBへのスワップでは、ガス代(取引手数料)が発生する点に注意してください。
まとめ|用途に合わせてARBの購入方法を選択しよう

アービトラム(ARB)は、イーサリアムのレイヤー2ソリューションであり、国内外の取引所やDEXで取引可能です。海外の中央集権型取引所(CEX)ではBybit、KuCoin、BingXなどがARBを取り扱っており、手数料の安さや高い流動性が魅力です。特にBybitは日本語対応しており、初心者でも利用しやすいのが特徴です。さらに、UniswapやSushiSwapといったDEXでもARBの取引が可能で、ウォレットを接続することで直接トークンを交換できます。DEXではカストディアルリスクがなく、ユーザーが資産を自己管理できる一方で、ガス代(手数料)やスリッページに注意が必要です。ARBの取引を行う際は、取引所の手数料や利便性、安全性を考慮し、自分に適したプラットフォームを選ぶことが重要です。
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