7月1日にマイクロストラテジー関連のウォレットから491BTCが出金されたとする未確認のオンチェーントランザクションが発見されたことで、同社による新たなビットコイン売却への憶測が強まった。しかし、ストラテジーもマイケル・セイラー会長も売却を確認していない。
この噂は金曜日にX(旧Twitter)上で広まった。一方で、ビットコイン(BTC)は7月1日以降に上昇して取引され、市場が当該トランザクションを容易に消化したとみられる。
セイラー氏はさらにビットコインを売却したのか
著名トレーダーのライト氏がこのトランザクションを指摘した。現在の価格換算で約3000万ドル相当。この規模はストラテジーが直近のSEC開示で報告した保有847,363BTCのうち、0.058%にあたる。同社の保有分はビットコイン全2100万枚供給量の約4%を占める。
タイミングにも注目が集まる。ストラテジーは6月29日、最大12億5000万ドルの戦略的売却を認めるビットコイン資本運用計画を採用した。配当や自社株買いのための資金調達が目的。12%増配のSTRC優先配当も7月1日に発効し、トランザクションがあったとされる日と重なる。
同社はまた、5月末に2022年以来初めてビットコインを売却し、優先株配当の原資として32BTCを処分した。前回の売却は2022年12月に遡る。
当時は損失計上のため704BTCを1180万ドルで売却し、数日後には810BTCを再購入していた。今年は新規購入のペースを落としつつ、キャッシュリザーブの積み増しを進めている。
「マイケル・セイラー氏のストラテジーは7月1日に491BTCを売却した可能性がある。まだ確認は取れていないが、事実であれば“絶対売らない”という語りの後でビットコイン保有を減らす初の兆候の一つだろう」――アナリストのクリプト・ローバー氏がSNS投稿でこの主張を拡散した。
ビットコインは売却観測に動じず
ビットコイン相場はほとんど影響を受けなかった。金曜日の寄付きは61,492ドルと木曜日より2.5%高く、本稿執筆時点で62,016ドル、過去24時間で1.35%上昇。7月1日の安値57,800ドルからは7%以上の反発。
この強さは米雇用統計の弱さに起因するとみられ、国債関連のニュースは影響が少なかった。過去4年で最も低迷した6月からの価格回復基調をやや補強する形。
X(旧Twitter)では、取引規模を微々たるものとする声と、売却の繰り返しがセンチメントを悪化させると警戒する声が割れている。
今回の落ち着いた相場は、JPモルガンが新たな売却方針が市場リスクを高めると警告した最近の論調とも対照的。しかし3000万ドル規模が吸収された事実は、現時点では需要がリスク懸念を上回ったことを示す。
今後の確認はストラテジーの開示に委ねられる。5月売却は数日で報告された経緯があり、今週中の開示があれば、本件が売却か、カストディ移転か、あるいは社内資金移動かが判明する。









