景気後退リスク低下でもFRBは利上げ継続か

  • 米国の景気後退確率を25%に引き下げたが、インフレ率は高止まりすると予測されている。
  • 予測担当者は、2026年のインフレ見通しを3.4%に引き上げ、成長率予想も2.1%に上方修正した。
  • 「高金利が長期間続く」とのFRBの姿勢により、ビットコインのようなリスク資産は利下げによる上昇材料を欠く状況だ。
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米国のエコノミストは景気後退確率を25%に引き下げる一方で、インフレ予想を引き上げた。ウォール・ストリート・ジャーナルの調査によるものであり、連邦準備制度理事会(FRB)が今年利下げできる余地は小さい。

この変化は暗号資産市場に大きな影響を与える。FRBが高金利を長期維持すれば、リスク資産が後半の回復に期待していた好材料が失われる。

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調査が示すインフレの粘着性と慎重なFRB

この調査は72人のエコノミストを対象に7月2日から7日にかけて実施された。景気後退確率は25%となり、4月の33%から低下。2025年初以来の最低水準。

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米国景気後退確率。
米国景気後退リスク確率 出典: Wall Street Journal Survey

雇用市場の見通しも改善し、12月の失業率は4.3%と予想。加えて、今年の経済成長率予想は4月の2%から2.1%に上方修正された。

一方でインフレに関しては異なる見方も示された。エコノミストは、消費者物価が12月までに3.4%上昇すると予想。4月の3.2%予想を上回った。FRBが重視するコアPCEも3.2%と見込まれている。

「経済にはより強い推進力があることが分かってきた。2%成長は何が起きても続いており、インフレも高止まりしている」。デラウェア州を拠点とする独立エコノミスト、ロバート・フライ氏。

なぜ金利見通しがビットコインを圧迫するのか

金利は投資家のリスク資産への姿勢を左右する。低金利は現金や債券の収益を下げ、資金が株式や暗号資産に流れる。高金利の長期維持は逆の効果がある。

安全資産の利回りが上がると、まずボラティリティの高い資産から資金が抜けやすい。ビットコイン(BTC)はその先頭に位置しやすい。利下げの先送りは、重要な支援要因を失わせる。

今週、トレーダーはより強気な金融引き締め観測に傾いた。CME FedWatchでは、7月会合で利上げが実施される確率は34.2%と、1週間前の18.2%から上昇。米国とイランの緊張再燃がこうした見方を後押しした。

7月のFRB利上げ確率。
7月のFRB利上げ確率 出典: CME FedWatch

FRBの6月議事要旨も意見対立を浮き彫りにした。全会一致で据え置きが決定されたが、今後の道筋については分かれた。政策担当18人中9人が2026年末までに1回の利上げを想定。

また、いくつかのインフレリスクは生成AI(AI)への支出に関係している。次回の連邦公開市場委員会(FOMC)は7月28日〜29日に開催予定。

インフレが根強い中で、利下げの可能性は低い。市場のリスク志向回復には、より穏やかな経済データが必要となる。

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