神奈川県相模原市は16日、国産の生成AIサービスを業務に導入する方針を発表した。同市は19日にNECと協定を締結し、本格導入に向けた検証を開始する。同市によれば自治体での国産生成AIの導入は初だという。
文書の生成、要約、アイデア提供などが主な利用目的で、市が持つ独自の環境下で公文書のルールに基づいた文書の生成も計画中だ。この動きは議会答弁の文書作成への応用も視野に入れている。
各自治体では、横須賀市などが米OpenAIのChatGPTのAPIなど、海外産の生成AIサービスを導入する事例が多かった。相模原市も今年6月からChatGPTを活用したテストを進めてきたが、専門用語の不足や個人情報の取り扱いに関する懸念が職員から報告されている。実験結果では8割以上の職員がこの技術を業務に活用可能と感じ、その中でも9割近くがその精度を5割以上と評価している。
相模原市は国産のAIが日本語のニュアンスをより深く捉え、安全性と精度を高めるとの見解を持ち、NECとの共同検証に踏み切った。NECの技術はオフライン環境でも利用可能で、データセンターが国内にあるため情報の取り扱いに関する安全性が高いとされる。同市とNECは今後、自治体行政分野に特化した生成AIの実現可能性の検証や自治体に適した安全で利便性の高い生成AI利用環境の構築に向けた検討を行う。
国家戦略に掲げるAI分野
岸田政権は国家戦略としてAIとWeb3の推進を掲げている。自由民主党は4月13日、政策調査会の政調審議会にて「Web3ホワイトペーパー ~ 誰もがデジタル資産を活用する時代へ ~」および、AIホワイトペーパー(案)」を了承していた。岸田首相は9日、京都市で開催の国連「インターネット・ガバナンス・フォーラム(IGF)」に参加し、10月中にまとめる経済対策に「AIの開発・導入」を強化する方針を示していた。今秋のG7(主要7カ国)オンライン会議で、AI開発者向けの国際行動規範の策定を進める考えも明らかにしている。
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