ウエスタン・ユニオンは5日、米ドル建ての決済トークン(USDPT)をソラナ上で発行した。発行はアンカレッジ・デジタルバンクが担い、規制下のデジタルドルを同社の世界40万拠点に及ぶ送金網を通じて流通させる枠組みである。アンカレッジは米国初の連邦公認の暗号資産銀行であり、同社のコンプライアンスと決済インフラを組み合わせることで、USDPTは従来のステーブルコインに比べ実利用での拡張性を高める見通しだ。
ウエスタン・ユニオン、ソラナ上のUSDPTで暗号資産史上最大級の現金換金網を構築
ローンチは、ブロックチェーンの仕組みから実際のリーチへと議論の焦点を移す。テザー(USDT)とUSDコイン(USDC)は合わせてステーブルコイン市場3210億ドルの約80%を占める。
いずれもマニラやラパス、ラゴスで小売現金拠点を持たない。ウエスタン・ユニオンは全世界200か国で数十万ヶ所のエージェント拠点を展開、銀行アクセスの限られる地域に多く立地する。
テザーとサークルはDeFiプロトコルを通じた利回りや統合で競う。一方で、両社はいずれも新興市場に物理的な小売拠点網を持っていない。
決済から消費支出へ
USDPTがまず狙うのは社内部門とエージェント間の決済。コルレス銀行送金をソラナの即時送金で代替する。
パイロット対象地域は、送金規模の大きいフィリピンとボリビア。
消費者向けプロダクトとして「Stable by Western Union」が2026年に世界40か国で開始予定。デジタルアセット・ネットワークが、認可を受けた取引所やカストディアンをエージェント決済システムに接続する。ファイアブロックスが決済インフラを提供。
USDPTがテザーの優位性を脅かすかは本質的な問いではない。ウエスタン・ユニオンが示したのは、トークンとラストマイルを保有することで、取引残高を押さえつつ取引所に縁遠い顧客層への接触を実現した点である。









