マイケル・セイラー氏は、7月7日火曜日にストラテジー社のBTC損益分岐ARRに注目した。同氏はビットコイン(BTC)が年率3.3%成長すれば、資本利得から配当金を無期限にまかなえると主張した。
この指標は、年換算で約17億6000万ドルにのぼる優先配当金義務を、企業のビットコイン保有資産の価値で割って算出する。セイラー氏は、これがストラテジー(旧マイクロストラテジー)に付随する最も誤解されている数字の1つだと述べた。
BTC損益分岐ARRがストラテジー社にもたらす意味
ストラテジー社は現在、843,775BTCを保有している。この評価額はビットコインが約63,603ドルで取引されている状況下では538億ドル規模となり、保有枚数は増加している。5月の決算では818,334BTCの保有が開示されており、2万5000枚以上を追加取得した格好だ。
創業者でエグゼクティブ会長のセイラー氏は、火曜日にX(旧Twitter)で投稿し、自身の見解を述べた。
「最も誤解されている$MSTR指標の1つがBTC損益分岐ARRだ。BTCが3.3%以上のペースで成長すれば、BTCのキャピタルゲインで $STRC の配当金を無期限に賄える」
ストラテジー社による図表は、このトレードオフを可視化する。ビットコインの成長がゼロの場合、保有資産と25億5000万ドルの現金準備金で、およそ31年分の支払いをカバーできるとダッシュボードでは示されている。現金準備金のみの持続可能期間は約17カ月。
この説明は確かな実績に裏付けられている。ストラテジー社は2025年初頭以降、23回連続で優先配当を実施し、その累計額は6億9300万ドルを超えている(2026年第1四半期決算より)。
ビットコイン配当の算定根拠に批判も
このモデルは、配当債務額が複利化しないことを前提としているが、現時点でそうなっていない。2026年第1四半期の優先配当は2億2950万ドルと、前年の1,060万ドルから大幅に増加した。発行済み優先株式は135億ドルを超えた。
資金調達面への懸念もある。JPモルガンはストラテジー社のビットコイン売却方針が最大12億5000万ドル規模の売り圧力につながると警告している。オンチェーンのデータでも、7月1日に491BTCの新規売却が観測されたが、後にその7倍規模であったことが判明した。
一方、STRCは5月に年率11.5%の配当を実施したが、未だ100ドルのパー値を下回って取引されている。損益分岐点が低く見積もられていても、優先株保有者はリスクを織り込んだ価格設定を続けている状況。
3.3%が「低いハードル」となるかは、ビットコイン価格が長期の上昇トレンドを回復できるかどうかにかかっている。足元の価格は10月のピークから約49%下落している。
今後の配当支払いが、同社にとってBTC売却による負担がどこまで大きくなるか、それとも資本利得が原資となるのか、明らかにするとみられる。









