XRP(エックスアールピー)の現物市場の取引が、2つの主要取引所で減少傾向を見せている。一方、トレーダーはデリバティブ市場でレバレッジ取引の建玉を徐々に増やしている。
韓国のUpbitにおける取引高が減少し、バイナンスの現物の入出金もほぼ停滞している。一方、資金調達率が落ち着く中で建玉は増加傾向にあり、トレーダーが積極的に価格上昇を追いかけるのではなく、慎重にエクスポージャーを増やしている様子がうかがえる。
UpbitでのXRP取引高、4週連続減少
XRPのUpbitでの取引価格はおよそ1655ウォンだが、市場参加は着実に低下している。週間取引高は4週連続で減少し、6月下旬の約5億3000万XRPから7月中旬には2億5800万XRPへと半減した。
これはわずか1か月で約51%減少したことになる。この減少は取引活動の低迷を示し、地元投資家の参加熱が冷えていることを示唆している。
この減速にもかかわらず、XRPは依然としてUpbitでビットコイン(BTC)に次ぐ2番目に大きな取引市場の地位を維持している。しかし現状、グローバルな公正価値より1.1%下回る水準で取引されている。
韓国市場で強い個人投資家の需要を示していた「キムチプレミアム」も姿を消しており、地元でのXRPへの関心の低下が一段と浮き彫りとなった。
バイナンスの現物フローもほぼ停止
この減速傾向はバイナンスでも顕著である。オンチェーンアナリストのCryptoOnchainによると、XRPの取引所ベースの入出金は直近1週間で約99%急減したという。また、バイナンスの入金アドレス数も週間平均比で97.6%減少した。
この大幅な縮小は、取引所へのXRPの出入りを行うユーザーが極めて少なくなっていることを示す。売り圧力の増加を意味するものでは必ずしもないが、現物市場への参加者そのものが減少している現状を表している。
低調な現物需要を尻目にデリバティブの建玉は増加
現物市場の動きが弱含む中、デリバティブ市場では異なる展開となっている。バイナンスにおけるXRPの建玉は5.9%増の4億2380万に拡大し、推定レバレッジ比率は直近数週間で最高となる0.162まで上昇した。
一方で資金調達率はほぼ中立水準を保ち、前週比で29.9%低下した。それでも、月間平均比172.5%、四半期ベースライン比271.7%上回る水準にある。
「このことは、レバレッジ構築が一方向への積極的な投機で進んでいるのではなく、現物市場参加者不在の中、ゆっくりとポジション調整が進行していることを示している」とCryptoOnchainは指摘する。
この慎重な姿勢はデリバティブ市場を超えて広がっている。XRPのネットワーク価値対取引高(NVT)比率は、3か月のベースライン比で45.6%上昇。一方、取引件数は33.6%減少し、アクティブアドレスも16.4%減少した。
これらの指標はいずれも、現物市場が弱含む一方で、デリバティブでのエクスポージャーだけが積み上がっている状況を示している。
XRPの価格回復、現物市場の基盤は薄い
こうした状況下、XRPは直近1週間で小幅ながら上昇。本格的な暗号資産市場全体の上昇の恩恵を受けている。直近の取引ではXRPは1.13ドルで推移し、過去24時間で3.96%上昇した。
しかし、この回復は現物市場の参加が弱い中で進んでいる。取引所でのフローの激減は、投資家が資産をコールドウォレットや上場投資商品(ETF等)へ移していることを意味する場合もあるが、市場に新たな現物買いが流入していないことも示している。
この乖離状況は、直近の価格動向においてデリバティブ市場でのポジション構築が現物市場よりも強い影響を与えていることを示唆している。今後の上昇が持続するかどうかは、現物市場での需要回復の有無にかかっている可能性がある。
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