アルファベット(GOOGL)株は月曜日に約3%上昇した。The Informationが報じたところによると、グーグルが「Frozen v2」と呼ばれる新たなAIチップを開発中であり、ジェミニモデルの運用効率を最大10倍まで高める狙いが背景にある。
今回のタイミングは重要である。半導体株は直近1年以上で最悪の週を終えたばかりだ。ウォール街は、この下落を買いの好機とみるか注視している。
アルファベットのAIチップ、2028年までに効率10倍を目指す
Frozen v2は、ショートカット方式を採用する。報道によれば、ジェミニモデルの一部を直接シリコンに組み込む。データ移動が減り、1回答ごとに必要な電力も抑えられる。
グーグルの技術者らは、このチップが最新のテンソルプロセッシングユニット(TPU)と比べて消費電力あたり6〜10倍多くトークンを処理できるとみている。トークンはAIモデルが生成するテキストの断片である。指標として、グーグルの第7世代TPU「Ironwood」は、前世代比で性能を約2倍にしたばかりだ。Ironwood
ただし課題もある。このチップは設計のコアが今後も維持されれば、将来のジェミニモデルに対応できる。2028年のリリースを予定。2016年以降のTPUにも対応するが、代替ではなく補完する形となる。
グーグルはこの追加計算能力を強く求めている。計算資源の不足から、グーグルクラウドは一部顧客の受け入れを断念したとされる。先月、ギャップ解消のためSpaceXに月約10億ドルを支払うことで合意した。アマゾン、マイクロソフト、メタも自社AIチップ開発を進めている。
月曜日の上昇は、水曜日の決算を前にあったグーグル株急落の一部も取り戻した形となった。
半導体株下落後、ウォール街が価値を見出す
先週の下落は大幅であった。VanEck半導体ETF(SMH)は8.9%下落し、2025年4月以来で最大の週間下げ。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)も約10%下落した。
警戒感は複数方面から生じた。スタートアップMoonshot AIのオープンウェイトモデル「Kimi K3」がAI業界の地殻変動への懸念を強めた。AI関連メモリ株の上昇トレンドは既にひび割れ、主要ファンドは数週間にわたってエヌビディア株から資金を引き揚げていた。
ただし、複数の銀行は好機とみている。モルガン・スタンレーのジョセフ・ムーア氏は、メモリ株売りを魅力的な参入点とみなす。エヌビディア(NVDA)とブロードコム(AVGO)を推奨した。みずほ証券のヴィジェイ・ラケシュ氏も顧客向けレポートで同意を示した。
「AIへの設備投資とギガワット級電力設備の拡大は2028〜2029年以降も続くとみており、半導体需要は強く供給ギャップも大きい。まだガス代はたっぷり残っていると考えている」
JPモルガンのミスラフ・マテイカ氏は、まもなく買い手が戻るとみている。同氏は、新たな半導体供給が2028年より前に増えないと分析。ただし、エバーコアのマーク・リパシス氏はさらに10%から15%の下落もあり得ると指摘した。それでも、同氏のデータによればSOXは今回のような調整後、20週間以内に平均36%反発する傾向がある。
関心は水曜日のアルファベット決算に集中している。グーグルが大型AIチップ計画に見合う規模の投資を実行するか注目される。








