米大手銀行が今週、第3四半期決算を発表する。第1四半期はSpaceXが業績を押し上げた。ブルームバーグ・インテリジェンスのハーマン・チャン氏は、Anthropicの新規株式公開(IPO)が第4四半期の収益押し上げ要因になると予測する。
ただし、チャン氏はIPOの遅れとAI主導の株高によって、インデックスが示す過去最高値ほど市場の地盤は強固ではないと指摘する。
SpaceXは銀行収益に何をもたらしたか
チャン氏はブルームバーグのインタビューで、上半期は堅調、下半期は不透明との見方を示した。ゴールドマン・サックス、JPモルガン、シティグループ、ウェルズ・ファーゴなどが決算を発表する。
SpaceX上場で主幹事を務めるモルガン・スタンレーが規模感を示す。同社は第2四半期の株式引受収入が8億5100万ドルとなり、前年同期の5億ドルから増加した。株式の売り出しを支援することで手数料を得る仕組みである。
同社のウェルスマネジメント部門でも新規純資産流入が過去最高の1480億ドルとなった。シャロン・イェシャヤ最高財務責任者(CFO)は、その半分以上がIPO関連の資金だったと説明する。
チャン氏は今後もウェルスマネジメント部門への資金流入が続くと予想する。一方で、投資銀行業務やトレーディングは変動が大きくなりやすい。
一方、ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のデータによると、世界の投資銀行手数料は第2四半期から19%減少した。ただし、年初から9カ月間では12%増となっている。
Anthropicが延期なら誰が穴を埋めるか
チャン氏はAnthropicの上場が第4四半期にゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーを押し上げるとみる。ブルームバーグは6月、両行が主幹事を獲得し、JPモルガンも関与すると報じた。
しかし、ナスダック100は先週木曜日、オープンAIの売上減少報道で300ポイント超下落した。その背景には、オープンAIとAnthropicがクラウド提携先の売上計上方法を異にする事情があるとフィナンシャル・タイムズが報じる。
銀行はまた、データセンター投資資金調達向けの債券や証券化商品の組成も担う。チャン氏によれば、AI投資が鈍化すれば手数料収入も減少しかねない。
ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーの株価の軟化も、こうした懸念に由来するとチャン氏は指摘する。
現時点で信用リスクは健全といえるが、投資家は変調の兆しを注視する構え。AnthropicのIPOで両行が主幹事を務めており、仮に上場が遅れれば手数料収入の減少につながる。









