米国の現物型ビットコインETF(上場投資信託)における30日間の純流出額が過去最高となった。これらのビットコインETFの流出額は63億5000万ドルに達し、機関投資家がリスク資産へのエクスポージャーを縮小したと、Galaxy Researchが発表した。
この資金流出は6週連続で続いている。ただし、直近では流出ペースが大幅に鈍化している。これは、機関投資家による売却が最も激しかった局面が終盤に入りつつあることを示唆している。
過去582期間で最大のビットコインETF流出額
Galaxy Researchによると、63億5000万ドルの流出は調査対象の全582のローリング30日ウィンドウで過去最大だった。Galaxy Digitalのリサーチ部門は、2024年1月のファンド運用開始以来、最も規模の大きい流出期間だと指摘した。
「ビットコインETFは過去30日で純流出額-63億5000万ドルという記録を打ち立てた(全582の30日ウィンドウで最大)」と同社は記した。
ETFの資金流出は一様でなく、中でもブラックロックのIBITは運用開始以来621億ドルを集める一方、手数料の高いGrayscaleのGBTCは270億ドルの流出となった。
両ファンドを合わせたネット流入額は534億ドルであると、Farside Investorsのデータは示している。
この減少はビットコイン市場の下落と連動していた。ビットコイン(BTC)は過去1カ月で約17%下落。本稿執筆時点でスポット価格は6万4260ドル付近となり、2025年10月6日に記録した過去最高値12万6080ドルからほぼ49%低い水準。
機関投資家がビットコインから後退した理由
ETFからの大規模な資金流出を招いた要因はいくつかある。米国債利回りの上昇や利下げ観測の後退で、資金がよりリスクの低い資産に流れた。
地政学的リスクの再燃やリスク回避の雰囲気も、資金の引き上げを後押しした。
流出の一部は構造的な要因であり、パニックによるものではない。GBTCは手数料が1.5%とIBITの0.25%に比べて高く、何カ月も流出が続いている。
その他にも、連日の流出には利食いや、ビットコインから他資産への資金移動も反映されている。
日々の資金動向を左右しているのは依然としてブラックロックのIBITである。6月18日には9670万ドルの資金流出があり、他のETFの流出額合計を上回った。
投資家は米連邦準備理事会(FRB)の金利決定を前にエクスポージャーを縮小した。
売り鈍化で流出ペース減速
最近の取引では資金流出が減速している。週次の純流出額は6月初旬のピークから87%減少した。Farside Investorsのデータによると、6月5日までの1週間で17億2000万ドルだった流出額は、直近では2億2600万ドル程度に縮小した。
ビットコインは減速局面でも6万4000ドル付近を維持。持ちこたえていることから、長期保有者がETFによる供給増加を吸収したとみられる。
週次の流出が急減したことは、売りのピークが過ぎた可能性を示唆している。
ただし、依然として純流出の状態は続いており、資金が再び流入超となるまでは底打ちの確証は得られない。









