世界最大手資産運用会社ブラックロックは15日、米国証券取引委員会(SEC)に現物型のイーサリアム(ETH)上場投資信託(ETF)「iShares Ethereum Trust」のS-1フォームを申請した。
同社がデラウェア州に現物型のイーサリアムETF、「iShares Ethereum Trust」を登記したのは既報の通り。ナスダックも同10日、同社のイーサリアムスポットETF申請案をSECに提出している。ナスダックが提出した19b-4は取引所側の提出書類であり、発行企業はS-1の提出も求められる。米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースがイーサリアムのカストディアンとなる。価格はシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の CFイーサリアム-ドルレファレンスレート – ニューヨークバリアントという指標に基づく。
- フォームS-1は、米国の証券公開に必須のSEC提出書類。初回承諾は稀で、多くの再提出・レビューが行われるのが通例
暗号通貨ファンドのグレースケールは10月、同社のイーサリアムトラスト(ETHE)を現物ETFに変換する申請を行っていた。このほかにもアーク・インベスト、プロシェアーズ、ヴァルキリーなどの資産運用会社も、現物イーサリアムETFの申請を行っている。
ヴァルキリー、ヴァンエックなど資産運用大手各社は10月、米国で先物型イーサリアムETFをローンチ。ローンチ当日の9商品の総取引量は200万ドルを下回っていた。ブルームバーグのエリック・バルチュナスETFシニアアナリストは、「イーサリアム先物ETF全体の取引高は期待ほどではない。これは長期戦だ。ETF投資家はデリバティブよりも現物を好む傾向がある」と述べた。英スタンダード・チャータード銀行のアナリスト、ジェフ・ケンドリック氏は10月、イーサリアムが26年末までに8000ドルに達する可能性があるとの見解を示した。
暗号資産(仮想通貨)ETFの申請がもたらした市場への影響は大きい
ブラックロックは6月にビットコイン(BTC)の上場投資信託(ETF)をSECに申請し、市場に大きな影響をもたらした。10日現在もビットコインETFへの市場の注目は高く、ビットコイン価格は16日現在、一時3万7500ドル台まで上昇。ラリー・フィンクCEOは以前の暗号資産に対する否定的な意見から一転し、前向きな見解を示している。
ウィズダムツリーは17日、SECに提出しているビットコイン現物上場投資信託(ETF)の上場申請を修正した。17日現在、SECに修正案を提出していないのはフランクリン・テンプルトンのみとなる。SECは16日、Hashdexのビットコイン先物ETFから現物ETFへの転換と、グレースケールのイーサリアム先物ETF上場申請の判断を延期した。SECの現物ビットコインETF承認の可否に関しては、24年1月10日前後に結果が出る見込み。金融大手ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)ETF部門のグローバルヘッドを務めるショーン・マクニンチ氏によれば、ビットコインETFは今後10年で30兆ドル規模の巨大市場に成長する。
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