分散型SNSのFriend.Tech(フレンドテック)でこのほど、オンチェーン活動の急増が観測された。フレンドテックは8月10日、イーサリアム(ETH)のレイヤー2ネットワークBaseで招待制のベータ版を開始した分散型アプリケーション(DApps)。X(旧ツイッター)のインフルエンサーやフォロワーが独自のソーシャルトークンKeys(旧shares)を発行し、売買することができる。
同20日には同プラットフォーム上で発生した累計収益が300万ドル(約4億3000万円)を突破するも、同月末にはソーシャルトークンKeysの取引高が90%急落するなどし、ブームの後退が懸念されていた。Friend.Tech急成長の背景として、国内および海外の暗号資産インフルエンサーが同SNSに進出し、活発に活動していることが挙げられる。
【2023年9月】Friend.Techオンチェーンデータ分析
オンチェーン分析ツールDuneAnalyticsによると、フレンドテックのTVL(Total Value Locked)は15日、過去最高値を更新する3247万ドルを記録。TVLはDeFiプロトコルに預けられた暗号資産の総価値を表し、当該プロトコルへの関心を測る重要な指標とされる。同指標は1日時点で535万ドルで、上昇率は月初比6倍超。

フレンドテックの新規ユーザー数を見ると、8月21日にピークとなる2万360人を記録後に急落し、9月1日時点でピーク比93.7%減の1282人まで落ち込んでいた。その後は徐々に新規ユーザーによる参入が増え、14日には9030人を記録している。

ソーシャルトークンKeys(旧shares)取引高も8月21日に1690万ドルを記録後、急落した。同指標は9月1日時点、ピーク比96.4%減の60万9000ドルだったが、その後急上昇。14日のKeys取引高は過去最高値を更新し、2000万ドルに達した。Friend.Techのアクティブ・アドレス数(2万1554アドレス)はBaseチェーン全体におけるアクティブ・アドレス数(5万6336アドレス)の27.7%を占め、同ブロックチェーンの人気を下支えしている。

Friend.TechのソーシャルトークンKeysとは
ユーザーはfriend.techアカウントの登録時、X(旧ツイッター)と連携することで、同アプリ上のソーシャルネットワークを「Keys(旧Shares)」としてトークン化できる。Keysを購入したフォロワーは、発行主であるインフルエンサーのチャット閲覧やメッセージ交換が可能となる仕組み。発生した取引手数料の一部は、Keysトークンの発行主に還元される。
なお、Keysを購入するには国内取引所などで購入資金となる暗号通貨イーサリアムを用意する必要がある。購入したイーサリアムをメタマスクに送金し、Baseチェーンにブリッジ後、Friend.Techのアプリ内ウォレットに送金すると、Keysの取引ができる。
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