米投資家のマーク・キューバン氏は16日、暗号通貨詐欺の被害に遭い、不正流出した金額は約1億3000万円(87万ドル)に上った。暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスのチャンポン・ジャオCEOもこの件について言及しており、ユーザーにセキュリティ対策の見直しを促している。
キューバン氏はNBAダラス・マーベリックスのオーナーを務め、日本の人気番組「マネーの虎」のリメイク版「シャーク・タンク」にも出演する米国の著名投資家。1999年、インターネットラジオのスタートアップBroadcast.comを57億ドルで米ヤフー社に売却したことでも知られている。過去には暗号資産に否定的な見解を示していた時期もあったが、2020年以降は支持を表明し、分散型金融(DeFi)へNFTマーケットプレイスへ積極的に投資している。
マーク・キューバン氏、ハッキング被害の顛末
ハッキング被害が発覚したのは16日。暗号資産アナリストのWazz氏は、イーサリアム(ETH)のブロックチェーン・エクスプローラーEtherscan(イーサスキャン)で、160日間非アクティブであったウォレット「Mark Cuban 2」の資産移動を確認。当初、キューバン氏が自身で資産移動を行っているように思われたが、取引パターンに規則性がなかったため、ハッキング疑惑が浮上した。
キューバン氏は同日、海外暗号資産メディアDLNewsに対し、メタマスク(MetaMask)の偽物を誤ってダウンロードし、その後ハッキング被害が発生したことを報告した。問題とされる偽物のメタマスクは、マルウェア(侵入用ハッキングツール)の一種と思われる。メタマスクを装ったマルウェア入りアプリケーションをインストールし、シークレットキーやシードフレーズを入力した場合、ハッカーによるアクセスを許し、ウォレットの保有資産を流出する。
キューバン氏はなお、ハッカーが資産を持ち去る前に200万ドル(約3億円)のUSDコイン(USDC)を転送し、保有するNFTをロックするなど、部分的な被害の食い止めに成功。キューバン氏のハッキング被害を受け、CZ氏はユーザーにセキュリティ対策の見直しを喚起している。
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