ノキア株は木曜日に9.73ドルで取引を終えた。前日比5.35%安で、2026年4月以来の安値。6月初旬から続く下落が拡大し、10.41ドルの0.618フィボナッチ・ゴールデンポケットを割り込んだ。
同社株の売りは、第2四半期決算が市場予想を上回ったにもかかわらず起きた。加速するAI需要とともに、メモリ供給不足への警戒感も示された。NOK株は現在、6月につけた17.45ドルの高値から約44%下落して取引されている。
ノキア株、第2四半期決算好調でも下落の理由
ノキアの第2四半期決算は、表面上は好調だった。比較ベース営業利益は前年同期比18%増の4億3400万ユーロで、アナリスト予想の3億8200万ユーロを上回った。純売上高は9%増の48億2000万ユーロとなった。
AI・クラウド顧客向け売上高は2倍の4億4600万ユーロに増加し、同分野の新規受注は過去最高の28億ユーロとなった。ノキアは、1-3月期に好業績を受けて、この市場を戦略的に強化。大手クラウド企業による設備投資が光通信事業を押し上げた。
しかし投資家は四半期業績ではなく、今後の見通しに反応した。ジャスティン・ホタードCEOは、AI企業が業界全体のDRAM供給量を吸収し、部品価格を押し上げていることから、メモリ不足が2027年まで続く可能性を警告した。
「おそらく最も重要視しているのはメモリ制約だ」と、ホタードCEOは決算説明会で述べた。
一方で、従来事業の低迷も続く。固定ネットワークの売上高は13%減となり、通信事業者による設備投資の遅れが響いた。ノキアは第3四半期の営業利益が第2四半期並みになるとの見通しを示した。
業界全体の環境も逆風となった。エリクソンは7月14日に同様のメモリコスト上昇を指摘し、株価が約12%下落。他の通信機器関連株も連鎖安となった。メモリ関連株や、AI関連株全体の利益確定売りも追い打ちをかけ、7月中旬には通年で約85%高となっていたノキア株にも調整圧力が強まった。
NOKの価格分析―ゴールデンポケットが抵抗線へ転換
日足チャートを見ると、ノキア株は6月3日から下落基調に転じている。1月の安値6.06ドル~6月の高値17.45ドルを基点としたフィボナッチ・リトレースメントが現在の下落を示している。
NOK株は7月初旬にまず0.382水準(13.10ドル)を割り込んだ。今週はさらに、重要なゴールデンポケット(0.618水準/10.41ドル)を下回った。この価格帯は4月にサポートとして機能していたが、割れたことで今後は抵抗線に転じる可能性がある。
直近の下げで出来高が急増している点は注目である。売り圧力の強さがうかがえ、下落トレンド継続の可能性が高まっている。
次のターゲットは0.786水準の8.50ドル。木曜日の終値から約12.6%下の水準。同価格帯は3月~4月にかけてのもみ合いゾーンとも重なり、需要が集まりやすい領域とみられる。逆に、日足終値が再び10.41ドルを上回れば弱気シナリオは無効となる。
ノキア株RSI分析―モメンタムも弱気転換を確認
日足ベースのRSIも同様の傾向を示している。ノキアRSIは2025年11月以降、上昇トレンドのサポートラインを形成し、2月・6月に計3度反発していた。
しかし、6月末にこのサポートを下抜け。7月のリバウンドも下側で反落し、サポートが抵抗線へ転じたことを示した。その後、株価とRSIはいずれも大きく下落した。
RSIは現在32付近で推移し、売られ過ぎ水準(30)目前まで低下している。仮に30を下回れば、ごく短期的な自律反発が生じる可能性もあるが、主要トレンドは引き続き弱気である。
当面は8.50ドルが下値支持線。メモリ価格の落ち着きや、後半の好調な業績が相場を支える要因となりうるが、8.50ドルを割り込むと6.06ドルの安値が視野に入る。









