4月上旬にアップグレードを行った分散型取引所(DEX)のパンケーキスワップ(PancakeSwap)V3がこのほど、ロードマップ最新版を公開した。これには取引所の新機能や独自トークン「CAKE」のインフレ抑制策が含まれている。
当社ジャーナリストが最新状況を報告した。
パンケーキスワップV3のマルチチェーン化
パンケーキスワップV3は、DEX最大手のユニスワップ(Uniswap)V3のフォークである。当初、ユニスワップV3の開発コードをコピーしたに過ぎなかったが、その後マルチチェーン化に舵を切っている。
ユニスワップv3のソースコードのビジネスライセンス(BLS)は2023年4月1日に失効を迎えた。これにより外部開発者は、ユニスワップv3の開発コードを自由に使い、独自の分散型取引所(DEX)としてリリースすることが可能となった。
現在、パンケーキスワップV3はBNBチェーンに加え、イーサリアムチェーンおよび新興L1「アプトス(Aptos)」でも展開しており、DeFi市場において存在感を高めている。
最新のAMAセッションで、パンケーキスワップのプロダクト・マネージャーは「私たちは、他の強力かつ有望なブロックチェーンへさらにブリッジすることを検討している。(中略)多くの素晴らしい機会を獲得するためだ」とコメントを残している。
AMAセッション内でファウンダーのChef Mochi氏は、「パンケーキスワップがBNBチェーンおよびアプトスチェーン上で最大のDEXだ」と主張した。さらに「パンケーキスワップV3のサービス開始から10日のうちにイーサリアムチェーンDEXの取引高トップ10に入っている」と報告した。
パンケーキスワップV3の新機能
開発中の新機能の多くは、マルチチェーン展開に関するものである。これには、独自トークン「CAKE」のブリッジも含まれる。開発チームは、パンケーキスワップV3のアップグレードにより、ロックされたCAKE(Locked CAKE)のユーティリティを他のブロックチェーンへどのように展開できるかを探っているという。
実装が計画されているその他の新機能には、ユーザーの流動性ポジションを自動化するためのツールも含まれる。
CAKEトークンのインフレ抑止
パンケーキスワップのユーザーは、開発状況とは別に独自トークン「CAKE」のインフレを懸念している。開発チームはこの問題を認識しており、イールドファーミングの仕組みを変更し、CAKEトークンの供給量を調節するため最大限の努力をしている。
具体的には、パンケーキスワップV3のアップグレードに伴い、CAKEトークンの新規発行枚数の減少を決定した。従来の水準と比較して、BNBチェーンは45%、イーサリアムチェーンは32%の削減となる。
パンケーキスワップの運営側は、マルチチェーン展開により自社プラットフォーム全体の取引量増加を期待している。期待通りに事が運ぶと、自社およびステークホルダーに悪影響を与えることなく、より大量のCAKEトークンを買い戻してバーンすることが可能となる。
翻訳:BeInCrypto Japan
原文:PancakeSwap V3 Upgrade Looks to Target Multichain Growth and Tackle CAKE Inflation
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