スペースX(SPCX)株の反発が鮮明になる中、空売り投資家が持ち高を大きく解消している。
今週、同社株の空売り残高は流通株式数の約11%まで低下した。S3パートナーズによれば、7日前の34%をピークに下落したかたち。
スペースX、公開価格水準へ回復
空売り解消と同時に、SPCX株は8月3日の安値から約41%上昇した。この株価反発により、株価は135ドルの新規株式公開(IPO)価格を上回り、150ドルの初値水準に接近。空売り残高は先週の決算発表とロックアップ解除を前に、テスラ株をも上回っていた。
S3パートナーズの予測分析マネージングディレクター、イホール・ドゥサニフスキー氏は、弱気筋の手持ち戦力が乏しくなっていると指摘した。
「空売りを仕掛けたい投資家は、もはや弾切れだ」
— イホール・ドゥサニフスキー氏、CNBC
スペースXが市場全体の方向性を左右
S3パートナーズ創業者のボブ・スローン氏はCNBCでさらに踏み込んだ解説をした。同氏によると、スペースXの規模と「デルタワン」取引戦略での役割が市場全体に波及効果をもたらすという。
デルタワンデスクでは、現物株を保有せずデリバティブで株価変動を再現する。スローン氏によれば、イーロン氏の関連企業はこの戦略で長年中核的な保有銘柄となってきた。
「スペースXは、おそらく史上もっとも過熱した取引だ」
— ボブ・スローン氏、CNBC
同氏はまた、9億1100万株のロック解除が行われたことで、新たな流通株が増加したタイミングでベア派が撤退したと指摘した。
スローン氏は、メモリーチップ業界にも言及。6月22日に同分野の過熱ピークを的確に予測した経緯を説明。今週はメモリ不足銘柄が再び買われ、マイクロン株は約7%上昇。ポジショニング状況から、業界全体のモメンタム復活も示唆した。
また、空売り解消による株価反発により、宇宙・AIインフラ関連株も二極化しているという。スローン氏によれば、ヴァスト・スペースやプラネット・ラボのようなスペースXの「軌道」に連動しやすい銘柄は強気資金の流入。一方、インテュイティブ・マシーンズやASTスペースモバイルのような競合銘柄には弱気な売りが目立つという。
今回の反転は、一時は株価下押し警戒感を強めていた148ドルのサポート水準が、むしろ反発の足場となった構図を示す。今後も空売り解消に伴う上昇がどこまで続くかが注目点。株価の勢いが鈍れば、ベア派が再び持ち高を積み直す可能性もある。









