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余剰電力でビットコインマイニングの実証|東電全出資のアジャイルエナジーX

4 mins
更新 Shota Oba

ヘッドライン

  • アジャイルエナジーXはこのほど、「コンテナ型分散データセンター」でのビットコインマイニングなどによる電力需要創出に関する実証を開始した
  • 電力網の混雑時にビットコイン・マイニングを活用して、電力の安定化を目指す
  • 太陽光発電量に合わせてビットコイン・マイニング装置を自動制御し、発電された余剰電力を最大限活用する
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東京電力パワーグリッドが100%出資を行うアジャイルエナジーXは6日、「コンテナ型分散データセンター」でのビットコインマイニングなどによる電力需要創出に関する実証開始を発表した。

アジャイルエナジーXは、栃木県那須塩原市において、コンテナ型分散データセンターを構築し、8月に運転を開始。同施設は分散コンピューティング技術を用いて、電力をデジタル及び環境価値に変換し、特に再生可能エネルギーの増加による余剰電力を管理する。電力網の混雑時にビットコイン・マイニングを活用して、電力の安定化を目指す。コンテナ型データセンターはAI、ディープラーニング、グラフィックレンダリング処理にも対応している。プロジェクトの開発と導入にはビットコインマイニング用AISC開発を行うTRIPLE-1が技術協力している。

同社は8月、群馬県昭和村でもコンテナ型データセンターの稼働を開始。同施設は、太陽光発電量に合わせてビットコイン・マイニング装置を自動制御し、発電された余剰電力を最大限活用する。同システムでは、太陽光電力を系統に逆潮流させずに自家消費が可能だ。開発・導入には塩原市データセンタ同様、TRIPLE-1が技術協力した。コンテナ型データセンターと再生可能エネルギー電源の組み合わせにより、発電資産を最大限に活用し、系統増強の必要性を減らすことができる。

同社は、親会社のTEPCOとTRIPLE-1と戦略的パートナーシップを結び、既に東京電力パワーグリッド事業所内にTRIPLE-1のKAMIKAZEを搭載した1300台の演算コンピューティングシステムを設置。データセンターはスマートシティ、自動運転、メタバースに必要なデータ処理施設として機能し、全国のデータセンターを連結して巨大なコンピューターシステムとして運用される。

NFTゲームでマーケティングにも注力―東電グループ

東京電力パワーグリッド(PG)と関連企業は、送配電設備の画像をNFT化するゲームの開発に取り組んでいる。同ゲームでは参加者が電柱や鉄塔を撮影し、画像をNFTとして所有・売買ができる。東電PGの目的は、これらの画像から設備の異常を早期に検出し、メンテナンスをより効率的に行うこと。同ゲームは24年初頭に日本でリリース予定。

プロジェクトには、東電PGや中部電力が出資するGreenway Grid Global(GGG)、NFTゲームプラットフォームを運営するDigital Entertainment Asset(DEA)が共同で取り組む。開発するゲーム「ぼくとわたしの電柱合戦 電柱ガールと鉄塔ボーイ」は、プレイヤーが電柱のNFTを獲得し、電線の長さを競う内容で、スマートフォンアプリとして提供される。

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Shota Oba
国際関係の大学在籍中に国内ブロックチェーンメディアでのインターンを経て、2つの海外暗号資産取引所にてインターントレーニング生として従事。現在は、ジャーナリストとしてテクニカル、ファンダメンタル分析を問わずに日本暗号資産市場を中心に分析を行う。暗号資産取引は2021年より行っており、経済・社会情勢にも興味を持つ。
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