暗号資産クジラが再びゴールドの買い増しを進めている。現物価格が下落する中、アセットマネジャーのアブラクサス・キャピタルは今週、数百万ドル相当のテザー・ゴールド(XAUT)を取引所から引き出した。オンチェーンデータによると、同社だけの動きではない様子。
クジラのこうした動静は、ゴールドが7月に入り不安定な値動きを示す中で見られる。月初は価格が上昇したが、その後米国とイランの緊張が高まる中で下落した。
ゴールド価格の変動で投資家がオンチェーンにシフト
オンチェーンレンズによると、投資会社アブラクサス・キャピタルがおよそ3931 XAUT(約1596万ドル相当)を4つの主要取引所から引き出した。
内訳は、Bitfinexから760.244 XAUT(約309万ドル)、OKXから940.207 XAUT(約382万ドル)、Bybitから230 XAUT(約93万4000ドル)、Binanceから2001 XAUT(約812万ドル)。
Lookonchainも報告している。クジラウォレット「0xD20E」は3年ぶりにXAUT買い増しを再開した。この3日間で同ウォレットはBinanceから953 XAUT(約393万ドル相当)を引き出している。
広範な取引所フローのデータもこの傾向を裏付ける。Nansenのデータによれば、XAUTの過去24時間の取引所純流出額は1740万ドル。平均的な1日の16倍に相当する規模だった。
こうした勢いはここ最近の期間でも続く。この7日間でXAUTの純流出額は3410万ドルに達した。通常の週平均の4倍超となる水準。
このような継続的な取引所からの資産引き出しは、一般的に蓄積のサインとみなされる。投資家が暗号資産を自己管理に移す場合、短期売買よりも長期保有の意図が大きい傾向。
この動きはXAUTに限らない。BeInCryptoの既報通り、パクソス・ゴールド(PAXG)も純流出が目立ち、トークン化されたゴールド資産全体に需要増の兆しが見える。
すべてのシグナルが強気ではない
一方で、すべてが一方向ではない。Nansenの統計では、買いに加えて大口の売却も見られる。ある保有者は24時間で約2900 XAUT(約1180万ドル相当)を売却。別の投資家も同期間に757トークンを減らした。
モニタリング対象で最も大きい2つのウォレット「0x77134c」と「0x28c6c0」でも、それぞれ過去30日間で5000 XAUT超を手放している。こうした売りは、流出に対する強気見通しをやや抑制する。
テザー・ゴールドは実物ゴールドを裏付けるため、その動向は現物価格の動きに左右されやすい。今後のFRB(米連邦準備制度理事会)の金融方針や地政学リスクが、クジラの買い姿勢継続を左右する可能性。
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