イランがホルムズ海峡を航行中の商業船に少なくとも2発のミサイルを発射したと報じられた火曜日、原油価格が上昇した。世界の主要な石油輸送路をめぐる懸念と、ワシントンとテヘランのもろい停戦合意への不安が再燃したかたち。
この反発は、原油が戦争による上乗せ分を全て失い、戦前水準に近づいた直後に発生。
原油、戦前水準への大幅下落後に反発
ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油は火曜日に1.50%上昇し、69.575ドルを付けた。ブレント原油は1.64%高の73.169ドルとなった。
エネルギー関連全体でも上昇が見られた。ガソリンは0.17%上昇、暖房油は0.62%上昇、天然ガスも1.48%上昇。
両原油指標ともに戦時中の過去最高値を大きく下回っている。ブレントは過去1カ月で22%超下落、WTIも同期間でほぼ24%の下落となった。
ミサイル攻撃、米・イランの停戦下で緊張高まる
ホルムズ海峡は世界の石油輸送量の約20%を担い、同海域での混乱は市場反応を大きくする。Axiosは、米当局者2人の話として、イランが少なくとも2発のミサイルを発射したと報道した。報告された攻撃は、双方が同水域での攻撃を停止するため1週間合意した協定が失効した直後に発生。
英国海事貿易運用センターは、オマーンのリマ東方8海里付近で事件が発生したと報告。南下中のタンカーが正体不明の飛翔体で攻撃され、火災が起きたと同センターが伝えた。
米当局者によれば、2隻目の商業用船舶もイラン製ミサイルの被弾を受けた。両船舶には重大な損傷が生じたが、死傷者はなかった。
今回の火災は、両政府が合意した覚書からわずか3週間で、合意実効性が脅かされている形。先月まとまったこの合意は、およそ4カ月に及んだ戦闘の終結を目指していたが、先週ドーハで開かれた間接交渉もほとんど進展がなかった。
一方、この紛争はトランプ米大統領の支持率にも影響している。最近の世論調査では有権者の58%が「戦争は割に合わない」と回答し、大統領の支持率は36%にとどまった。
原油価格がさらに反発するか、あるいは戦前水準に戻るかは、ワシントンの対応次第となる。
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