ビットコイン(BTC)は4月以来初となる月間上昇を記録する見通しだが、この上昇局面は市場活動の弱まりと同時に進行している。
同暗号資産は7月に9.3%上昇する一方で、現物取引高は数年ぶりの低水準に近づいた。機関投資家の需要も冷え込んでおり、価格パフォーマンスと市場参加の間に乖離が見られる状況。
ビットコイン現物取引高、過去3年で最も低い月に
Coinglassによると、ビットコインは6月に20.4%下落し、2022年6月以来、最悪の月間パフォーマンスとなった。5月は3.5%の小幅な下落だった。
7月はこの下落の流れを断ち切った。ビットコインは7月1日に約5万8000ドルで月初を迎え、これが月間最安値となった。その後、概ね上昇基調となり、最近の反落を経てもプラス圏を維持している。
木曜日の本稿執筆時点で、ビットコインは約6万4,058ドルで推移し、過去24時間で0.58%上昇した。
しかしながら、取引活動は価格回復のペースに追いついていない。K33リサーチは7月のビットコイン現物取引高の1日平均を約22億ドルと推計した。同社によれば、2026年7月のビットコイン現物取引高は2023年11月以来の最低水準となる見通し。
「CMEの建玉は依然として数年ぶりの低水準にあり、パーペチュアル先物の建玉も30万BTC近辺で停滞している」と、レポートに記載があった。
オンチェーンアナリストのDarkfost氏は、各取引所の下落傾向を追跡した。同氏によると、ビットコインの現物取引高は2024年末に比べ75%以上減少した。
バイナンスの7月の取扱高は350億ドル強で、2024年11月の2460億ドルから大幅減となる。同期間、バイビットは85%、OKXは67%、コインベースは61%の取引高減少を記録した。
「こうした環境下でビットコインが上昇トレンドに復帰するには、マクロの状況が変化し、何よりも需要が回復することが必要だ。需要こそが取引高を押し上げる唯一の実効的要因だ」と、同氏は述べている。
グラスノードも同様の減少を、価格変動の影響を排除してコイン数量ベースで指摘している。この基準では、現物取引高は2019年以来の最低水準となる。暗号資産現物取引高の減少傾向は、市場全体でここ数カ月続いている。
取引所フローは売り圧力も供給ひっ迫も示さず
第2の取引チャネルはさらに静かな状態となっている。アナリストのアクセル・アドラー・ジュニア氏によれば、取引所送金ベースでビットコイン供給バランスに著しい方向性の変化は見られないという。
ビットコインの取引所流入は、30日平均で約6万BTC。これは年間平均7万9000BTCの約76%に相当する。1年前は10万BTC近くだったが、12カ月で約25%減少した。
入出金のネットフローは現在約マイナス1,300BTCと、前週のわずかなプラスから減少した。
「取引所は追加供給を積極的に蓄積していないが、同時に流動性不足を引き起こすような大規模なコインの引き出しもない」と同氏は指摘した。
グラスノードも同様の見解に至っている。入金も出金も、過去3年間で最も静かな水準に減速している。
「これは分配や蓄積というよりも無関心に近い状況だ。こうしたパターンはしばしばベア相場の静かな中盤で現れる。オンチェーンで動きが乏しい中、需要変動を受け止めるだけの供給も多くは存在しない」と同社は指摘している。
ビットコインETFの需要、7月に減速しマイナス転換
機関投資家向けチャネルが、この動きの最も明確な裏付けとなる。米国の現物ビットコインETFへの週次資金流入は7月初旬にプラスへ転じたが、その後は毎週減少し、ついにはマイナスへと転落した。
7月10日までの1週間で1億9740万ドルの資金流入。続く2週間はそれぞれ7570万ドル、3380万ドルを集めた。7月29日までの1週間は2930万ドルの純流出。
この規模は、直近の記録的な流出と比べて控えめ。6月のETF流出は数十億ドル規模に達したため、7月の数字は逃避というより無関心を示すものとも言える。
全体として、ビットコインの7月の反発は脆弱な基盤に依存している。季節的要因も逆風となる見通し。過去4年、ビットコインは8月をすべてマイナスで終えており、月間中央値リターンは-7.49%となっている。
この傾向を打破するには、機関投資家や現物市場での需要回復とともに、有力な材料が必要。こうした後押しがなければ、7月の上昇は維持が難しい可能性。
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