かつてMATICネットワークとして知られたポリゴン(POLまたはMATIC)は、かつてはトランザクション処理が遅かったレイヤー1ブロックチェーン、イーサリアム(ETH)のスケーリングを支援するために誕生しました。2017年に設立されたレイヤー2スケーリングソリューションであるポリゴンは、さまざま道のりを歩んできました。投資先としてポリゴンとそのネイティブトークンであるPOLを検討している場合は、このPOL価格予測記事が参考になるでしょう。
本記事では、ポリゴン価格予測について解説しています。ポリゴンに投資をしている人や、投資を検討している人は最後までご覧ください。
POLおよびMATIC価格予測とファンダメンタル分析
ポリゴンエコシステムは、もはや単なるイーサリアム専用のスケーリングソリューションではありません。DeFi、NFT、web3など、幅広い分野で存在感を増しています。これらの詳細については、後ほど説明します。
ポリゴンは、多くのdAppsをサポートし、web3開発者がZKロールアップやオプティミスティックロールアップ技術を駆使したチェーンへのアクセスを提供できる専用のインフラストラクチャの構築を可能にします。また、プラズマフレームワークと革新的なhPoS(ハイブリッドプルーフオブステーク)コンセンサスメカニズムを組み合わせることで、イーサリアムに相互運用性を提供します。
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POLトークンへの投資を検討している場合、以下の点に注目する必要があります。
- 継続的な開発:ポリゴンエコシステムは、web3構築を加速させるために、つねに新しい開発を取り入れています
- 活発なパートナーシップ:近年、ポリゴンは現実社会とブロックチェーンのパートナーシップ多く獲得しています。もっとも重要なものとしては、ナイキのポリゴン経由でのweb3参入、SHOWTIMEとの提携、ウォーレン・バフェット支援の金融機関NuBankとのパートナーシップなどがあります
- NFTコレクションの移行:これはほんの一例です。Solanaで最も有名なNFTコレクションの1つであるy00tsがついにポリゴンエコシステムに移行しました。これは、MATICネットワークの信頼性を新たなレベルに引き上げました
2024年におけるポリゴン:NFTマーケットとDeFiの状況
Dune Analyticsのデータによると、ポリゴンのNFTマーケットは2024年に人気は鈍化しており、NFT市場の停滞とともに低ボリュームを記録しています。

一定のNFTボリュームを獲得してきたポリゴンでしたがチェーン別に見てもその存在感が薄れています。
24年9月12日には、興味深い傾向が浮上しました。Dappradarのデータによると、過去30日間におけるポリゴンエコシステムの状況では、NFT購入者の数が着実に減少していることが示されています。

Dapp Radar
DeFi
前述の通り、ポリゴンはDeFiでの堅ろうな存在感を誇っています。2023年4月4日時点で、DeFi TVL(総資産ロック額)で8位にランクインしており、400のプロトコルがネットワーク上に存在しています。

DeFiLlama
ポリゴンのDeFi市場をより詳細見ると、TVLは一時13億3000万ドルに達し、AAVEやUniSwap v3が過去7日間で最も主要なプロトコルとなっています。

DeFillama
しかし、2024年には状況が一変。ポリゴンは現在8位にランクインしており、ソラナやアービトラムなどの競合勢力に抜かされています。さらに、TVLも8億7117万ドルに減少しており、これらの要素がが価格の低迷を助長しています。

DeFiLlama
全体的に見ると、2023年4月に活発に見えたNFTおよびDeFi市場のプレゼンスは、弱まっています。しかし、2024年の強気相場の中で、これらのエコシステムは、新しいプロジェクトがポリゴンに移行するにつれて、さらに成長していくことが期待されています。
POLおよびMATICトークンと近況と価格予測

トークンアンロック
現在、上位100のPOL保有者は、ほぼ86%の供給量を保有しており、すべてのトークンがロックアップ解除されています。もし市場全体が下落し、保有者が大量に売りに出した場合、これは価格にとって好ましい状況ではないかもしれません。

CoinMarketCap
しかし大口投資家の保有状況を見ると、重要な傾向が見えてきます。MATICのクジラは供給量の68%以上を支配していますが、保有者の大多数は54%を超える個人投資家であるため、大規模な売り圧力がかかる可能性は低くなります。

CoinMarketCap
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ポリゴンネットワークの重要指標
MATIC・POLのテクニカル分析も重要ですが、オンチェーン分析と呼ばれるブロックチェーン上のデータも価格に影響を与えます。

ポリゴンのアドレスアクティビティは、2024年第2四半期も成長を続け、平均の1日あたりアクティブアドレス数は120万件で、前四半期比47.6%増加しました。1日に戻ってくるアドレス数は100万件で、前四半期比50.5%増加。新しいアドレスは1日あたり16万7800件で、前四半期比31.7%増加しています。
ポリゴンのトランザクション数も微増し、1日平均410万件で過去最高に近づいており、前四半期比3.9%の増加です。比較として、Arbitrumは1日あたり54万5000件、Baseは52万8000件のアクティブアドレスがありました。
ポリゴンはこれまでコミュニティに還元する取り組みを行ってきましたが、今後さらに注力していく予定です
Mudit Gupta氏、Polygon Labs 最高情報セキュリティ責任者
大口取引の数では、取引数の減少が確認できます。2021年初頭には約12,000件の大口取引があったのに対し、2024年にはその数が劇的に減少しており、現在は2,000件未満となっています。この傾向は、MATICの市場での活発な取引が減少していることを示唆しています。大口取引の減少に伴い、価格も2021年のピークから徐々に下落しており、現在は0.4ドル前後にとどまっています。価格と取引数の関連性を見ると、価格の下落に伴い大口取引も減少していることがわかります。これにより、市場全体の流動性や投資家の関心が低下している可能性があります。

In/Out of the Money指標を見ると、現在のMATIC保有者の97.1%が含み損を抱えている状態であることが分かります。1.67%の保有者のみが利益を得ており、残りは損失圏内です。この状況は、MATICの価格が多くの投資家にとって不利な位置にあることを示しており、今後の価格上昇がない限り、さらなる売り圧力がかかる可能性があります。多くの投資家が損失を抱えているため、心理的な不安が広がり、市場全体の動きに影響を与える可能性が高いです。

ネットワークの成長とアクティブユーザー数では、MATICの価格とネットワーク成長(青線)、アクティブアドレス数(黄色線)、およびソーシャルメディアのアクティビティ(赤線)の関連性が示されています。ネットワークの成長は、2024年の前半までは安定していましたが、その後急激に減少しています。アクティブアドレスも減少傾向にあり、ユーザーの関心が低下していることがわかります。特に価格はネットワークの成長と密接に関連しており、ネットワークの活性化が進まない限り、価格の回復は難しい状況です。

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MATIC・POL価格予測:テクニカル分析
パターン分析
アップデート: 2024年の価格水準でも、より広範なパターンは、過去のデータとパターンに基づいているため、依然として有効です。
週足チャートには、明確で興味深いパターンが浮かび上がってきます。このパターンは、それぞれ「高値(High)」、「ピーク(Peak)」、「底値(Bottom)」で構成されています。底値を打った後、再び「高値(High)」のセット(2回)が現れ、その後「ピーク(Peak)」、「安値(Low)」が2回続き、「底値(Bottom)」が訪れます。

TradingView
そして、この「底値(Bottom)」を打った後、再び「高値(High)」のセットが形成されています(今回は3回)。私たちの想定では、次の「高値(High)」がこのパターンの「ピーク(Peak)」となり、その後「安値(Low)」が3回以上続く「底値(Bottom)」が訪れる可能性があります。
価格の変動
次に、3つの異なるパス(AからX、XからY、YからC2)に対応するポイント間の価格の変化率と距離を確認します。

TradingView

この上昇・下降の動きを追跡するために、非負と負の列値を使用することができます。
予測計算式
集めたデータセットを使用して、2035年までのPOL・MATIC価格を予測します。分析では、2つの重要なトレンドが観察されます。1つ目は、平均で206.49%の低値から高値への上昇率です。この上昇は、14日から56日ほどの期間で発生する可能性があります。2つ目は、平均で50.73%の高値から安値への下落率です。この下落は、14日から77日ほどの期間で発生する可能性があります。これらのインサイトに基づき、2035年までのPOL・MATICの価格を長期的に予測します。
POL・MATIC価格予測:2024年
見通し: 非常に強気
2024年は、強気相場が本格化すると予想されます。そのため、MATIC・POL価格も大幅な上昇が見込めます。
D2のデータによると、今後市場は一時的に下落し、50.73%の水準まで下落する可能性があります。しかし、2023年末には市場は回復し、2024年には新たな上昇局面を迎える可能性が高いと考えられます。2024年の新たな高値は、$3.56まで上昇する可能性があり、これは現在の水準から206.49%の成長となります。
現在の水準からの予想ROI:362%
POL・MATIC価格予測:2025年
見通し: 強気

TradingView
2024年の高値を突破した後、POL・MATICの価格は短期的な上下動を繰り返す可能性があります。しかし、2025年に入り、一時的に50.73%下落し、2025年の安値は$1.75になると予想されます。
その後、価格は再び上昇し、2025年半ばまでに206.49%上昇し、$5.38に達する可能性があります。
現在の水準からの予想ROI:598%
POL・MATIC価格予測:2030年
見通し: 非常に強気
2025年のPOL・MATIC価格の動きは、すでに予想がつく頃合いです。そこで、2025年の安値と高値に基づいて、2030年の価格予測を行ってみましょう。2030年の高値予測は、46.39ドルで、2025年の高値から808.06%上昇することを意味します。

TradingView
これはあくまでも概算値であり、2025年から2030年までの間に、実際には様々な価格変動が予想されます。しかし、MATICの過去の実績を考えると、このような急激な上昇も十分にあり得ると考えられます。
現在の水準からの予想ROI:5924%
POL・MATIC長期価格予測:2035年までの展望
2035年までMATICを保有することを検討している方に向けて、予測される最低価格と最高価格をまとめた表を作成しました。
年 | 最大価格 | 最低価格 |
2023 | $1.52 | $0.51 |
2024 | $3.56 | $1.16 |
2025 | $5.38 | $1.75 |
2026 | $8.07 | $5 |
2027 | $10.08 | $6.25 |
2028 | $15.13 | $9.38 |
2029 | $26.48 | $16.41 |
2030 | $46.39 | $36.18 |
2031 | $57.98 | $45.22 |
2032 | $86.98 | $67.84 |
2033 | $104.37 | $81.40 |
2034 | $135.68 | $105.83 |
2035 | $203.53 | $126.18 |
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POL・MATICの価格予測モデルの検証
POL・MATIC価格予測モデルでは、イーサリアムブロックチェーン向けのスケーリングソリューションとして人気が高まるポリゴンの現状を総合的に分析しています。ポリゴンネットワークは、基盤が非常に堅牢であるように見受けられ、最近締結された提携やパートナーシップは、ポリゴンネットワークの魅力をさらに向上させています。さらに、短期・長期のPOL・MATIC価格分析も取り入れ、この価格予測モデルの精度、関連性、実現可能性を高めています。
よくある質問
POL・MATICは10ドルに到達できますか?
2025年のPOL・MATICの価格はいくらになりますか?
POL・MATICは購入する価値がありますか?
2030年のPOL・MATICの価格はいくらになりますか?
POL・MATICの将来はどうなりますか?
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