CXMT(長鑫存儲、688825)は金曜日に8.95%上昇し、上海証券取引所で57.60元(約8.51ドル)で取引を終えた。上場来5日連続の続伸。
中国のメモリチップメーカーである同社は、先週の過去最大規模となる新規株式公開(IPO)以降、連日上昇を続けてきた。時価総額は約3兆5400億元、約5230億ドルに達している。
CXMT株が上昇を続ける理由
ChangXin Memory Technologiesの略称であるCXMTは、7月27日に上海証券取引所のSTAR Marketに上場した。初日は株価が最大466%急騰。この動きにより、一時的にCXMTは中国工商銀行を抜き、中国本土で最も時価総額の高い上場企業となった。
IPOを通じて579億2000万元(約86億ドル)を調達。CXMTはこの資金で生産拡大と、海外大手との技術格差解消を目指す方針。
投資家の需要をけん引する要因は2つある。北京政府は、米国が中国への先端半導体製造装置の輸出を規制する中、自給自足型の半導体供給体制を推進している。
同時に、データ保存・処理に不可欠なDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)の世界的な品不足が進み、各社は供給をAIデータセンター向けにシフトしている。
CXMTの実際の事業内容
CXMTは2016年創業で本社は合肥。DRAMの世界シェアは約7.7%で、グローバル4位に位置づけられる。サムスン電子、SKハイニックス、マイクロン・テクノロジーの3社が残り約90%を寡占する。
CXMTは主にスマートフォン、ノートパソコン、サーバー用の汎用型メモリチップを製造する。一方でAIデータセンター向けに直接供給される先進型「ハイバンド幅メモリ(HBM)」では、他社に後れを取る。カウンターポイント・リサーチのMSファン研究部長によれば、CXMTは2027年までに中国国内でHBM供給を開始する計画。
デル、HP、アップルなどは、韓国や米国以外の調達先多様化を進める中で、CXMTのチップの試験を開始したとされる。価格競争力が魅力だが、リスクも伴う。
米国防総省はCXMTを中国軍関連企業リストに追加。同社はこれを否定している。アップルは別途、中国産メモリの採用についてワシントンで認可を働きかけている。
CXMT株の急騰は業界関係者が「RAMageddon(ラムゲドン)」と呼ぶ現象の中で起きている。消費者機器のメモリ不足がアップルのスマートフォンの価格決定力を高め、ソウルから米ウォール街まで半導体株に波乱が広がった。
アナリストの間では、CXMTがどれだけ価格高騰を緩和できるか見通しが分かれている。AIチップ競争が加速する中でも、一般消費者向けデバイス価格の恩恵が身近に及ぶには時間がかかる見通し。









