ジム・クレイマー氏、AI関連銘柄の真の脅威は企業の投資ではなく「世論」だと警告。CNBC「マッドマネー」司会者は、ネガティブなストーリーが株価を下押しする可能性に警鐘を鳴らした。
番組内でクレイマー氏は、AI業界が自らのストーリーをめぐる戦いで劣勢に立たされていると指摘した。一方、投資家の間ではデータセンターへの投資額が過剰かどうか議論が続いている。
ジム・クレイマー氏がAI関連銘柄に「ストーリー問題」を感じる理由
この警告が出されたのは、30年物米国債利回りが2002年以来の高水準となった日だったと、CNBCが報じた。
クレイマー氏は世論がAIに否定的に傾いていると主張した。同氏は電力価格の高騰や雇用喪失への懸念を挙げたが、AIによる雇用喪失の証拠は確認できていないと述べた。
同氏はまた、ホワイトハウスで開かれた、エヌビディアのジェンセン・フアン氏やイーロン氏とのAIランチ会の「見え方」にも言及した。
調査機関のData Center Watchによれば、米国内の45件、総額680億ドル規模のプロジェクトが、4月から6月にかけて地元の反対で停滞しているという。
クレイマー氏はさらに、アンソロピックやオープンAIが、安全性リスクを自ら公表していることも、AIへの反発を助長していると指摘した。アンソロピックの新規株式公開(IPO)の目論見書にも深刻なAIリスクが明記されていると伝えた。
同氏の処方箋は「より良い発信」だ。
「企業はもっと良いストーリーを伝える必要がある」
ジム・クレイマー氏は、CNBC「マッドマネー」でこう述べた。番組動画
投資論争の位置づけ
クレイマー氏は設備投資(CAPEX)には直接言及しなかった。ただ、AIを現代の最強成長テーマと位置づけていた。
その上で、ゴールドマン・サックス・リサーチは2026年の世界AI投資額が1兆ドル規模になると予測している。
大手クラウド事業者(ハイパースケーラー)であるアマゾン、マイクロソフト、グーグル各社がこの推計の中核を担う。
アポロ・グローバル・マネジメントのチーフエコノミスト、トーステン・スロック氏は、信用市場がハイパースケーラーの債務リスクに注目し始めたと指摘した。同氏は、AI投資による高いレバレッジと回収確実性への不透明感が背景にあると述べた。
それでもフリーダム・キャピタル・マーケッツでテクノロジー調査を率いるポール・ミークス氏は、CNBCの取材に「判断は時期尚早」と語っている。
一方、クレイマー氏は11月の中間選挙も警戒対象とした。下院民主党が多数派となれば、AI企業への議会調査が強化される可能性があるとした。また、10月は債券利回りがさらに上昇すれば市場が一段と厳しくなると警告した。
ハイパースケーラー各社の第3四半期設備投資(CAPEX)開示が、投資家がAIを投資額で評価するか、ストーリーで評価するかの試金石となる可能性がある。









