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OpenSea ProスタートでOpenSeaとBlurが競争激化=最新動向

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ヘッドライン

  • 新NFTアグリゲーター「OpenSea Pro」のサービス開始により、同プラットフォームを利用する新規アドレスとアクティブアドレスが急増
  • OpenSea Proは、新興NFT市場「Blur」に対抗してリブランディングされた
  • NFT市場のシェア競争では「ユーザーはどれだけプラットフォーム利用報酬を獲得できるか」がポイントになる
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世界最大級のNFTマーケットプレイスOpenSea(オープンシー)は5日、プロトレーダー向けNFTアグリゲーター「オープンシー・プロ(OpenSea Pro)」のサービス提供を開始した。これは同社が2022年4月に買収したNFTプラットフォーム「ジェム(Gem)」をリブランディングしたもの。

現在、OpenSea Proのサービス開始に伴いNFT市場のシェア競争が激化している。当社アナリストが最新動向を報告した

OpenSea Proサービス開始でオープンシーが勢いを取り戻す

オープンシー・プロは、170以上のNFT市場の出品情報を自動集計し、最良価格を提示するアグリゲーター(集計サイト)である。クロスマーケットデータや各種ツールも提供し、NFT取引の最適化を目指して設計されている。

オープンシー・プロがサービス提供を開始した5日以降、同プラットフォームを利用する新規ウォレット数とアクティブユーザー数は大幅に増加した。これらはプラットフォームの利用状況を示す重要な指標である。

1日あたりの新規ウォレット数とアクティブアドレス数(Dune

NFTアグリゲーターの市場シェアに関して、新興NFT市場「ブラー(Blur)」は3日時点で市場全体の54.8%を占めていたが、8日には27%に減少した。一方、オープンシー・プロの市場シェア率は、18%から57%に急増した。

デイリーアクティブユーザー数からみる市場シェア(Dune

NFTプラットフォームの利用報酬がユーザーを魅了

オープンシー・プロのリブランディングを記念して、同社は独自NFT「ジェメシス(Gemesis)」のエアドロップを発表した。3月末までに前身のNFTアグリゲーター「ジェム」を利用したユーザーは、4月4日から5月4日の間、ジェメシスNFTを無料で受け取れる。

オープンシーは、ジェメシスNFTのエアドロップに加え「コミュニティ報酬」について言及し、さらなるプラットフォームの利用報酬についても示唆した。このため、対抗勢力であるNFT市場「ブラー」が展開中の大型エアドロップ計画「ケア・パッケージ」のように、大々的なプロモーションを打つのではないかと推測する声が多く聞かれた。

ブラーは、プラットフォーム上での累計出品・入札点数および金額に基づき、ユーザーにエアドロップ報酬を与えている。肝となるのは、相場よりも高い入札を行う買い手や、逆に相場よりも低い希望価格を提示する売り手により多くの報酬を与える設計となっている点だ。

これにより、例えばNFTを少しでも安く取得するために低価格で入札するのではなく、エアドロップ報酬のインセンティブを目当てにあえて高価格で入札するなど、流動性を高めるための合理的なメカニズムが構築される。

暗号資産(仮想通貨)リサーチ企業「デルフィー・デジタル(Delphi Digital)」はブラーのエアドロップ・キャンペーンについて「同社が市場シェアを拡大した最大の理由は、手数料の安さや派手なツールを除けば、エアドロップ報酬の分配モデルにある」と評している。

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Shunsuke Saito
青森県出身。2021年に暗号資産(仮想通貨)投資を開始後、22年よりライターとして従事。国内暗号資産メディアにてライター・編集を経て、23年3月、BeInCrypto(ビーインクリプト)にジャーナリストとして参画。ビットコイン、NFT、PoSノード、DeFiなどへの投資経験を持つ。
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