バイナンスはbStocksの証拠金担保として、さらに10銘柄のトークン化証券を追加した。4日間で2度目の拡充となる。追加リストにはアルファベット(GOOGLB)、コインベース(COINB)、3倍レバレッジ型半導体トークンのSOXLBなどが含まれる。
この拡大で証拠金商品のレバレッジ活用が深化する。本プロダクトは初月に週当たり1億9330万ドルの純流入を記録したが、需要分布はテック銘柄に偏っている実態も判明した。
バイナンスbStocks担保拡大、1億9300万ドル週の流れを引き継ぐ
取引所の発表によると、適格ユーザーは対象トークンをクロスマージンおよび統合口座モードで担保として利用できる。ただし借入機能は非対応で、利用できるのは承認済み地域のVIP3以上ユーザーに限定される。
今回の追加にはメモリー分野ETFトークンのDRAMBも含まれる。4日前には、Square上で15銘柄の追加が公表されたばかり。そこにはエヌビディア(NVDAB)、テスラ(TSLAB)、スペースX(SPCXB)も含まれ、担保対象bStocksは25銘柄に拡大した。
拡大は好調な初月を締めくくる。バイナンスリサーチは、7月1日までの週で、ユーザーの株式エクスポージャー純増額が1億9330万ドルとなったと報告した。一方、前週の2億2730万ドルからは15%減となった。
バイナンスは、発表によれば、6月1日の米国株取引開始以降、利用者が米株式を10億ドル超取得したと明らかにした。保有者のおよそ73%は新興市場出身だ。
「バイナンスは6月1日に直接株取引を開始し、ユーザーは暗号資産と並列で7000銘柄以上の米国株・ETFにアクセスできるようになった。サービス開始からわずか30日間で、バイナンスでの米国株保有額は10億ドル超、取引高は30億ドル近くに達した。直接株式ユーザーの約73%は、新興国市場出身であり、従来の証券会社が長年十分にカバーできていなかった層だ。」
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ヘッドラインの裏側にある警告サイン
バイナンス自身のデータでも集中度は高い。最新週報では、テクノロジー分野が1億5900万ドル、全体の83%の純流入を占めた。バイナンスリサーチは、この防衛株からメモリ・半導体へと流入が移った事象を「From Missiles to Memory」と題した。
この傾向は1週間にとどまらない。全株式保有のうちテックが71%、半導体だけで48%の配分を占める。一方で、取引されたのは700超で、リスト掲載の総資産7000強の10%程度にすぎない。
こうした状況下でSOXLB(3倍レバレッジ型半導体トークン)を担保に加える判断は大胆といえる。同トークンは3倍レバレッジ型半導体ETFに連動しており、半導体市況悪化の際には投資ポジションだけでなく担保資産にも影響が及ぶ。
さらにbStocksは、BNBチェーン上のトークン化株式担保市場でもすでに融資の証拠金を提供している。
競合の存在も課題となる。オンデオは、約10億8000万ドルのトークン化株市場のうち8億7000万ドルを支配しており、bStocksのシェアを大きく上回る。
規制環境も圧力を増す。バイナンスは、EUの暗号資産規則(MiCA)導入に伴い、週次で過去最高の12億3000万ドルの暗号資産流出を記録した。
担保拡大はbStocksの流動性増加につながる可能性があるが、同時にボラティリティの高い取引へのレバレッジ集中も招きかねない。週次流入がすでに鈍化するなか、今後の資金フロー報告がどちらの影響が強いかを示すことになる。









