ジョージ・サントス氏は2026年の一般教書演説に出席すると発言した一方で、同氏はカリシで出席しない方に賭けていた。監督当局はサントス氏に3万5000ドルの罰金を科した。
同氏はこの賭けで1万7570ドルを得た。約5カ月間その金を保持していたが、全額の返還が求められている。
自分自身に賭け、勝った
カリシは実際の出来事に関する契約を取引できる米国の取引所。ここは州のギャンブル規制ではなく、連邦デリバティブ規則の範囲内となる。
契約内容は単純で、誰が一般教書演説に出席するかを問うものだった。サントス氏は2月12日から2月25日にかけて取引した。
賭けを維持していた期間中、同氏はXで自身の出席予定を投稿していた。米商品先物取引委員会(CFTC)は、これらの投稿はミスリードだったと指摘する。CFTCの命令は金曜日に公表された。
その後、価格は同氏に有利に動いた。サントス氏は1万7569.98ドルを手にしたが、今度は全額に加え1万7500ドルの罰金の支払いが求められている。
さらに3年間の取引禁止処分も受けた。同氏は非を認めていない。
これは同氏の初めての問題ではない。2023年に議会から追放されている。詐欺罪に対しては昨年トランプ米大統領が刑を減刑した。
数秒でカリシが発見
最初に気づいたのは監督当局ではなかった。取引所や他のトレーダーが把握した。カリシのタレク・マンスールCEOは当時の迅速な対応について語る。
「数秒で当社のシステムにより検知された。直ちに調査を開始し、数分で100件ほどの内部通報が寄せられた」とカリシのタレク・マンスールCEOはAxiosの取材に語った。
この速さこそが今回の本質と言える。株式市場であれば判明は数週間後となるが、予測市場では反対側を持っているトレーダーが即座に反応する。
監視理由は明白だ。自身の資金が影響を受けるためである。カリシの多くのトレーダーが損失を出していることも背景にあり、互いの動向を厳しく見ている。
規制当局も注視を強める。今年2月、CFTCはこの種の市場でのインサイダー取引や操作に取り締まり強化を表明していた。元当局者も過去に監視の甘さを警告していた経緯がある。
カリシはこれまでにも、自身の選挙に賭けた3人の議会候補を処分している。ホワイトハウスのテレプロンプター担当者は7月に職を失った。報道によれば、トランプ氏の演説に賭けて10万ドル以上を得ていた。
サントス氏「不正なし」主張
弁護士のジョセフ・W・マレー氏は、合意に特に意味はないと述べている。
「サントス氏は、委員会の申し立て・認定事実・判断のいずれも認めずに和解した」とジョセフ・W・マレー氏がMS NOWを通じて語った。
カリシ側もサントス氏への独自の手続きを進めている。資金回収が実現すれば、損失を被ったトレーダーへの返金を目指す意向。
ただしタイミングは微妙だ。同日、カリシはニューヨーク州に提訴された。州側はこれを違法賭博とし、最大360億ドルの請求を求めている。
カリシ側は、自社はカジノではなく認可取引所であると主張する。400億ドル評価を目指しながら係争も続く。
サントス氏の不正発見を数秒で行ったことは、同社の規制対応を裏付ける重要な材料となりそうだ。









